...久松家の用人をしていた私の長兄が留守番旁々(かたがた)其所(そこ)に住まうようになって...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...其所にも川の向ふへ渡る二本の丸太を並べて架けた丸木橋があつたが...
田中貢太郎 「蟇の血」
...その路縁にも其所此所に白楊が立ち水の中へかけて蘆の若葉が湖風に幽かな音を立てゝゐた...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...其所には古い船板のやうなものを斜に水の上に垂らしかけた桟橋があつてそれが水と一緒になつたところに小さな鼠色に見えるボートが浮いてゐた...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...其所から江戸川縁(べり)の方へ曲がつて行つた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...其所謂結果と稱するものにても...
朝永三十郎 「學究漫録」
...其所には双方から人が掛つてごつたすつたの絡れになつて結局は平氣で女が嫁に行く...
長塚節 「芋掘り」
...僅に其所在を認む可く...
長塚節 「草津行」
...暫く物案じをして居たがすぐに其所を始末して母へ暇を告げて出て行つた...
長塚節 「隣室の客」
...二の三両人(ふたり)は其所(そこ)で大分(だいぶ)飲(の)んだ...
夏目漱石 「それから」
...さうして其所(そこ)に一種の苦痛を認(みと)めた...
夏目漱石 「それから」
...湿っぽい風が其所から吹いて来る...
夏目漱石 「それから」
...無分別に其所等(そこいら)を濡(ぬ)らして歩いた...
夏目漱石 「それから」
...其所(そこ)には多少の同情も籠(こも)っているように見えた...
夏目漱石 「道草」
...彼がその人と結婚する当時に必要であった区長宛の願書が其所(そこ)から出て来(き)ようとは...
夏目漱石 「道草」
...とくに其所(そこ)を擇(えら)んだのである...
夏目漱石 「門」
...其所(そこ)で小聲(こごゑ)に説明(せつめい)をして...
夏目漱石 「門」
...其所はM――屋といふ引手茶屋であつた...
若山牧水 「水郷めぐり」
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