...其所から此人はまあ...
石川啄木 「天鵞絨」
...其所は大急ぎで戸を締めて...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...故(ゆゑ)に今一息(いまひといき)といふ岡目(をかめ)の評(ひやう)が其所(そこ)に突入(とつにふ)するだけの餘地(よち)が無(な)いでも無(な)い...
江見水蔭 「探檢實記 地中の秘密」
...女魚(めな)さへとらざれば男魚(をな)は其所をさらず...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...不失其所者久(そのところをうしなわざるものはひさしく)...
関寛 「関牧塲創業記事」
...其所(そこ)へ楠公馬上の像が立つとなかなか大きなものでありました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...変に思つて其所へ行つてよく見ると...
田中貢太郎 「蛾」
...ちっとも知らなかった」二人は其所から舟を雇うて雷峰塔の下へ行った...
田中貢太郎 「荷花公主」
...向ふ岸はもとのままの湖の縁で飛々に生えた白楊が黒く立つてゐてその白楊の下の暗い所から其所此所に灯の光が見えてゐる...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...皆馬鹿者の揃ひですからね……其所に蒲団がある...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...其所をおりませう...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...西森のお父さんになる人が其所の総領でその家を相続することになつてゐると...
田中貢太郎 「提燈」
...其所に美々しい服裝をした婦人が可愛い水兵服の五六歳の子供と乘つて居ました...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...二の三両人(ふたり)は其所(そこ)で大分(だいぶ)飲(の)んだ...
夏目漱石 「それから」
...又其所(そこ)が気に入らなければ外(ほか)を探(さが)す考もあるからと云ふので...
夏目漱石 「それから」
...代助はまだ其所(そこ)迄には気が進んでゐなかつた...
夏目漱石 「それから」
...自然(しぜん)の進行(しんかう)が其所(そこ)ではたりと留(と)まつて...
夏目漱石 「門」
...其所で彼は家庭に於ける思索家となツて...
三島霜川 「平民の娘」
便利!手書き漢字入力検索