...其所(そこ)にわびしき天幕(てんと)を張(は)りて...
江見水蔭 「探檢實記 地中の秘密」
...堀田原の家を移って森下へ抜ける寿町へ一軒の家を借り其所(そこ)におりました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...其所には樺色の杉板に背を凭せるやうにして二人の客が話してゐた...
田中貢太郎 「蛾」
...其所には月の光があるでもなければ...
田中貢太郎 「黒い蝶」
...湖の縁は其所から左に開けて人家がなくなり傾斜のある畑が丘の方へと続いてゐた...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...初めて來た客を奧へ通すまで其所に隱れて待つてゐる樣な容態があつた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...其所(そこ)には廿歳(はたち)位の女の半身(はんしん)がある...
夏目漱石 「それから」
...其所(そこ)には格子の外(そと)に...
夏目漱石 「それから」
...とう/\其所(そこ)へ坐(すは)り込んで仕舞つた...
夏目漱石 「それから」
...兄が其所を見抜いて金を貸さないとすると...
夏目漱石 「それから」
...其所に平生の代助と異なる点があらわれていた...
夏目漱石 「それから」
...彼(かれ)が其所(そこ)迄(まで)猛進(まうしん)する前(まへ)に...
夏目漱石 「門」
...其所(そこ)へ清(きよ)の手(て)にした灯火(あかり)の影(かげ)が...
夏目漱石 「門」
...其所(そこ)を通(とほ)り拔(ぬ)けると...
夏目漱石 「門」
...其所(そこ)に(ほのお)に似(に)た烙印(やきいん)を受(う)けた...
夏目漱石 「門」
...昼間其所(そこ)へ通えと...
二葉亭四迷 「浮雲」
...私は其所(そこ)でも意地の悪い叔母の亭主に冷遇され...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...寺僧に其所在を問うて已(や)まなかつた...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
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