...其奴を野郎見付ければひったくり...
有島武郎 「かんかん虫」
...)其奴(そいつ)の頭に手が触つた丈で癒してやる...
石川啄木 「葬列」
...その男はいきなり河に飛び込んで其奴(そいつ)を助けてやつた...
薄田泣菫 「茶話」
...――其奴らを見るまでは...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...彼奴の家へ談判するにも其奴(そいつ)を確かめた上でなければ軽率過ぎるし...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...其奴がまた探しあてて出て来たから二三日中にまた何処かへ隠れねばならぬ...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...「其奴(そいつ)は小野が...
徳田秋声 「新世帯」
...其奴が先につんでしまう...
豊島与志雄 「奇怪な話」
...其奴がその花を摘んでしまう...
豊島与志雄 「憑きもの」
...其奴らが嘗てした同じ行いを知らず識らずに繰返し...
豊島与志雄 「都会の幽気」
...代助は其奴(そいつ)に体をごしごし遣(や)られる度に...
夏目漱石 「それから」
...其奴(そやつ)を縛り上げて...
野村胡堂 「女記者の役割」
...いや、其奴は、おそらく番小屋荒しの強盗であらう、吹雪男と見せかけて、あちこちの番小屋を悸して酒を盗み、在り金をさらふ稀代の曲者だ...
牧野信一 「鬼の門」
...不図其奴が鼻の先に止まろうとすると...
牧野信一 「ゼーロン」
...傍からさんざんに其奴を煽てて...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...力任せに其奴の頬つぺたをグワンと擲つた...
牧野信一 「山男と男装の美女」
...其奴ァ面白え」石松...
山中貞雄 「森の石松」
...其奴等の尻ぽをつかんだ...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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