...其の折から尚ほ十四五年ののち...
泉鏡花 「遺稿」
...急いでそこを立ち去った其の折の覚悟の程と申すものは...
谷崎潤一郎 「三人法師」
...予は今尚ほ其の折を回想して...
綱島梁川 「予が見神の実験」
...それら皆其の折の機根相応に神を見たる真実無妄(むまう)の経験として...
綱島梁川 「予が見神の実験」
...また其の折々に文壇一般が唱道する芸術的法則や主張の影響をも受けず...
永井荷風 「谷崎潤一郎氏の作品」
...其の折の座興に過きず...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...其の折(をり)私達は船長がこの小さな帆前船(ほまへせん)を操(あやつ)つて遠く南洋まで航海するのだといふ話を聞き...
永井荷風 「水 附渡船」
...其の折々の自分の趣味思想によつて...
永井荷風 「虫干」
...已に自分が其の折々の劇評に論じた処である...
永井荷風 「虫干」
...其の折々の流行の洒落(しやれ)...
永井荷風 「虫干」
...其の折敷の穴に鼻を指通して...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...其の折物語の悲しさに涙流せし心地の今もわびしく思ひ出でられては返らぬ日のいとせめて戀ひしきもはかなし...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
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