...二人は其の上の橋の...
石川啄木 「道」
...尚其の上に出来れば...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...北上川は、其の上流を見ぬ...
大町桂月 「十和田湖」
...往來には蔭を選んで肥桶車が休んでゐる若い百姓が片足を折つて其の上に梶棒を休ませて手拭で顏を拭いてゐる日の光りが降りかゝつて眠つてゐる樣だ...
千家元麿 「自分は見た」
...其の上には洗濯物が干してあつた...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...其の上に杉の杖を逆さに立てて置いて...
田中貢太郎 「長者」
...怪物は其の中へ入って大きな石が寝台のようになっておるところへ往って其の上に張をおろしました...
田中貢太郎 「人蔘の精」
...其の上、寝ても覚めても芸のことを考へて居る様でなければ駄目です、そうして矢張り本を読まなければいけない、私なぞもその点は始終自分を鞭打つて怠らぬ様にしてをります...
談洲楼燕枝(二代) 「燕枝芸談」
...丁度其の向側に一臺の荷物車があつて人夫が二人其の上にあがつて材木などを積み込んで居た...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...其の上、大平御覽に説文を引いた所では、此の錦は襄邑の織文なりといふ文を襄邑織成也と書いてある...
内藤湖南 「染織に關する文獻の研究」
...其の上には大空が一面思ふさま青く輝き...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...其の上に聳えた富士の山の景色であつた...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...黄粉がふり掛けてあつて其の上から砂糖がばらつと掛けてある...
長塚節 「旅の日記」
...穴の内に納め大石を其の上に直す...
中山太郎 「本朝変態葬礼史」
...林道からは最下の瀑布と其の上の一部分しか見えないが...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...其の上、結局は不起訴にはなったものの、誣告罪の被疑者として、厳重に調べられた...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...其の上に鏡臺(きようだい)だの針箱だのが載(の)せてある...
三島霜川 「平民の娘」
...『まあ其の上のを取ら無いか...
與謝野寛 「執達吏」
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