...微温湯(ぬるまゆ)か何かで其儘お嚥みになる樣に...
石川啄木 「鳥影」
...飽かずも其甘い悲哀に醉はうとするところであらう...
石川啄木 「鳥影」
...『戯作(げさく)』と云へる襤褸(ぼろ)を脱(ぬ)ぎ『文学(ぶんがく)』といふ冠(かむり)着(つ)けしだけにても其効果(かうくわ)の著(いちゞ)るしく大(だい)なるは知(し)らる...
三文字屋金平 「為文学者経」
...登は女が其所で何かしてゐると思つたので覗いてみた...
田中貢太郎 「雑木林の中」
...若し麦蒔を為したる地なれバ其種物及肥料代価...
田中正造 「非常歎願書」
...こないだこの路で何処其処(どこそこ)のとうちゃんがこんな目エに遭(あ)いはったいうような話休みなしにしかけて...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...其第五は彼れが主義定見を守るの固きを説明せり然らば彼れの人物亦豈觀察し得可からざらむや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...其の会員の指導訓練に於て更に大に努力あらむことを望むや随つて切ならざるを得ず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...其の後(ご)男の心の中からその女の事が不思議と消え去らずに居る...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...わたくしは散歩したいにも其処(そのところ)がない...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...島の上には一抹の白雲が斜に棚引いて一二の峰が僅に其雲に相接して居る...
長塚節 「彌彦山」
...其殉死者にまた殉死する者もあり...
原勝郎 「日本史上の奧州」
...其証拠には犬嫌いの父が呼んでも...
二葉亭四迷 「平凡」
...其処(そこ)には私たちの他に...
堀辰雄 「旅の絵」
...友信は其隣の家から見張つてゐた...
森鴎外 「栗山大膳」
...其処(そこ)は翁の書斎と客室(サロン)とを兼ねた室で...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...石井柏亭さんを誘つてレゼント公園の側(そば)の其(その)家へ出掛けた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...其女(そなた)の父か」「いいえ……滅相(めっそう)もない」「では叔父か」「そればかりは...
吉川英治 「柳生月影抄」
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