...其代(そのかは)りに奧壁(おくかべ)から一尺(しやく)二寸(ずん)隔(へたて)て...
江見水蔭 「探檢實記 地中の秘密」
...罪悪は其結果として...
高木敏雄 「比較神話学」
...或る時又散歩の序に彼の水車小屋の処へ出て其れらしい家を心当てに探して見た...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...取り敢えず其処(そこ)に転がり込んだのであろうが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...把握されたる真理部分は真理全体――真理の理念・真理自体・絶対真理・其他何でも好い――を代表する...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...誰れか其の變化の甚しきに驚かざるものあらむや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...各其の人其の人の天然の癖即ち傾きがある...
内藤湖南 「北派の書論」
...其(その)女(あま)つ子(こ)も直(すぐ)遁(に)げて來(き)つちめえあんしたね...
長塚節 「土」
...其後(あと)で三千代は鼻から強く息(いき)を吸(す)ひ込んだ...
夏目漱石 「それから」
...一層(いつそ)其(その)道(みち)の書物(しよもつ)でも借(か)りて讀(よ)む方(はう)が...
夏目漱石 「門」
...「こいつはいけねエ」金五郎は死骸を置いて表戸を開けると、其處には、岩吉の隣りに住んでゐる日雇取(ひようとり)の與八と女房のお石が、叱られた駄々ツ兒のやうな、脅(おび)えきつた顏を並べて立つて居るのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...……とうとう私は其処も立ち去って...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...其時一家四人、露骨に云ふと殆んど三度の食事も食ひ兼ねた...
三島霜川 「自傳」
...其引に侯の挂冠(くわいくわん)の事を追記した...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...其(その)家庭教育の開放的なのが想像せられると共に著しく心強い感がする...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...其許(そこもと)がおれの苦悶をご存じないはずはないが」「はて...
吉川英治 「三国志」
...其處より二三驛上手(かみて)の湯谷温泉まで行つて共にゆつくり話さうといふことになり...
若山牧水 「梅雨紀行」
...喜びながら手荷物を其處に預け...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
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