...餘ほど燒けツ鉢からの正直を得て來たものと見え――お互ひに語り合へば共鳴するところが少からぬやうだ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...鏡花の作と共鳴するのも尤もだといふやうなところも段々飲込めて来た...
田山録弥 「雨の日に」
...丁度『妻』位に共鳴する年輩なのだらう...
田山録弥 「エンジンの響」
...この男に共鳴する面もあり...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...お銀様に共鳴する婦人は無いかも知れません...
中里介山 「大菩薩峠」
...手を挙げて共鳴するような...
中里介山 「大菩薩峠」
...「この詩には作者のリズムがよく現れてる」「彼のリズムには純眞性がある」「この藝術は私のリズムと共鳴する」此等の場合に於ける「作者のリズム」「彼のリズム」「私のリズム」は何を意味するか...
萩原朔太郎 「青猫」
...我々のうちにおいて共鳴するもの...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...こちらはただ他人の喜悦に共鳴するような場合に使うことになったのは...
柳田国男 「年中行事覚書」
...または誰よりも鋭敏に新らしい名の面白さに共鳴することが...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...これに共鳴するかしないかという紙一重の境目(さかいめ)に彼女達は毎日毎日立たなければならなかった...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...資本主義の国が人民から搾(しぼ)るものはお金だけ……ところがソビエット主義が人民から搾(しぼ)り取るものは血から涙から魂のドン底までと云っていいんだからね」「しかし支那人は直ぐにソビエット主義に共鳴するでしょう」「ウン...
夢野久作 「人間レコード」
...共鳴する...
夢野久作 「鼻の表現」
...言ひ換(かへ)れば前印象派乃至(ないし)後(こう)印象派の芸術には僕等と共鳴する世界の多いに関(かゝは)らず...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...明慧(みょうえ)上人の学説に共鳴する者は少なくないので...
吉川英治 「親鸞」
...私の内心に共鳴する驚異の世界のいのちの楽の音を聴かう...
吉田絃二郎 「沈黙の扉」
...この共鳴する物象のみを択び出し...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...これ吾人の心胸にひそむ「全き人格」の片影がその本体と共鳴するのである...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??