...何につけても人間の心持に共鳴してくれる節を供へてゐるのです...
江南文三 「相川おけさ」
...共鳴して俺と一緒になったというんじゃない...
高見順 「いやな感じ」
...この「む――ん」という声がたぶん蚊の羽根にでも共鳴して...
寺田寅彦 「試験管」
...私の四十餘年前に卒業した母校校友會に對する努力に氏は大いに共鳴して直に姫だるまの圖案製作を承諾し...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...願くば其一枚々々に籠る英一君の愛國博愛の誠心に共鳴して助力されんことを...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...アムンセンの探検事業に深く共鳴して...
豊島与志雄 「北極のアムンセン」
...家々に養っている犬という犬がまたこの騒ぎに共鳴して...
中里介山 「大菩薩峠」
...ですから、上方(かみがた)へ行って本願寺のお説教を立聞きした時も、ほかのところの有難味はよくわからなかったが、「親鸞(しんらん)は弟子一人も持たず候」といった一句に、ヒドク共鳴して、いわゆる御開山様なるものはエライと感心して帰ったことであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...雲助に共鳴してはしゃぎ切っている一方...
中里介山 「大菩薩峠」
...甲種―胆吹王国の主義理想に共鳴して...
中里介山 「大菩薩峠」
...「自由な宇宙的精神がすなほに共鳴してうけ入れ...
長與善郎 「青銅の基督」
...地下のどこかで何ものかが震動するその音がこの鶴の像に共鳴して唄うような音を出すのだと思えばいい...
久生十蘭 「魔都」
...舟木のそう言う話にひどく共鳴して...
三好十郎 「冒した者」
...女は人間の掟(おきて)に許されていない恋に共鳴してこない...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...親達の方が手っとり早く共鳴してしまったわけなんで...
森本薫 「華々しき一族」
...至って容易に共鳴して援助を約してくれた...
柳田国男 「予が出版事業」
...無理やりに彼の意気組に共鳴して...
夢野久作 「木魂」
...その美的律動に共鳴して演者の美的主観と自分の主観とを冥合させ...
夢野久作 「能とは何か」
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