...‥‥義雄は然し共々に笑ひ興じて遲くまで二人を持て爲して...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...生徒と共々に観察...
丘浅次郎 「理科教育の根底」
...心持にも身体にも共々に習慣がつくようになってから...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...妻の房枝(ふさえ)と二歳になる守(まもる)と共々に文筆業を営んで居たのであります...
西尾正 「陳情書」
...捨吉共々家へ呼び入れた相ですよ」ガラツ八は委細構はず話を進めて行きました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...だからわしらも共々に赤布(ムレエータ)であしらう...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...本当に朋友になって共々に心事を語る所謂(いわゆる)莫逆(ばくげき)の友と云うような人は一人もない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...その中には嘗ては私と共々に生涯の親交を誓つて高く盃を挙げ合つた銀行家が居た...
牧野信一 「ゾイラス」
...いつかのやうに野山へ出かけて共々に飛び廻らう――などゝ思つてゐた自分の考へが...
牧野信一 「ダイアナの馬」
...門戸で私の出立を待つてゐる馬は気儘な野に追放してから共々に先生の仕事を手伝ひませう...
牧野信一 「痴酔記」
...吾等のスターのためにプロウジツトだ! といふことになると舅も娘も婿も漸く相和して共々に盃を挙げる……...
牧野信一 「円卓子での話」
...共々に快楽に耽(ふけ)り...
夢野久作 「白くれない」
...妾の夫、仮名岩形圭吾事、志村浩太郎と妾こそは、共々に、米国紐育(ニューヨーク)に本部を置き、ウルスター・ゴンクールと申す人を首領と致しております秘密結社J・I・Cの一員に相違ございませぬので、これは最早(もはや)、お隠し申上げるまでもない事と存じます...
夢野久作 「暗黒公使」
...最後に二人は共々祈りをするやうに會堂へはいつて行つた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...やがて共々、馬を揃えて、道をいそぐ...
吉川英治 「三国志」
...「何より先に、申しあげねばならぬ儀は、御舎弟の信治(のぶはる)様(織田九郎)――また、お附添の森三左衛門可成(よしなり)どの、共々に、宇佐山の城を枕に――まる二昼夜の御苦戦もむなしく――討死あそばされたことにござりまする」惨として、ひとりがそのまま、声を嚥(の)むと、べつの者が、また、声をふるわせて告げた...
吉川英治 「新書太閤記」
...共々内蔵助に助力してやりたい程に思うのじゃが...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...どうかして、妹の身代金(みのしろきん)だけを、兄妹(きょうだい)して稼いで抜こうとお互いに慰(なぐさ)めていますので、少しでも生活(くらし)の剰(あま)りができれば妹にわたし、妹も幾らでも客にもらえば私に見せて、共々に、月に二度か三度の会う日を、楽しんでいたのでございます...
吉川英治 「親鸞」
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