...共々馬を見に行きました...
永井荷風 「畦道」
...国貞と鶴屋の主人(あるじ)は共々に風通しのいいこの欄干の方へとその席を移しかけた時...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...少し辛抱するうちには兵隊も濟むし其上でなら私らも共々心配をして屹度一緒にしてやるが...
長塚節 「芋掘り」
...共々に余りに可憐な声をばあげて...
中原中也 「在りし日の歌」
...今は青野兄弟も共々に面会の許されない或る脳病院に入院してゐるのでもある故...
牧野信一 「鱗雲」
...善蔵の下宿に妻子共々厄介になつたり...
牧野信一 「交遊記」
...共々に稀なる作品であつたといふことは...
牧野信一 「推賞寸言」
...共々私の事について種々好意を示されたのであった...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...共々調べてくれた...
松本泰 「緑衣の女」
...多分は世間と共々に...
柳田国男 「年中行事覚書」
...その御主人と共々に...
夢野久作 「奥様探偵術」
...共々に新橋駅(今の汐留駅)に来た...
夢野久作 「近世快人伝」
...――ようやく、負けいくさの手勢を合(がっ)して、兵庫の魚見堂へ、一族の諸将が落ち合ったのは、乱軍四日めのことであり、魚見堂伝説として、ここでは尊氏および直義が「――腹を切るべきか」「いや生は大事、死を急ぐべきでない」と、諸将共々、論議があったなどともつたえられている...
吉川英治 「私本太平記」
...……よほど私からも、共々お願いをと、疼(うず)きおりましたが、じゅんじゅんたるお諭(さと)し...
吉川英治 「私本太平記」
...われらも共々、殿と同じ心であればよい」ゆうべから垂れこめている低い雲は、朝焼けして赤かった...
吉川英治 「新書太閤記」
...その秀吉も共々涙のそこに沈んで...
吉川英治 「新書太閤記」
...もちろん、親鸞は、「ようござった」と、ことばは短いものであったが、高綱の発心に対して、共々、よろこんでくれたし、その日から、弟子のひとりとして彼を許すことに何のためらいもなかった...
吉川英治 「親鸞」
...そのような仕事に対しボイル博士と私共々協力するに吝かではありません...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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