...汽車は六郷川(ろくごうがわ)の鉄橋を渡り始めた...
有島武郎 「或る女」
...東京と横浜との間に六郷川がある...
井上円了 「おばけの正体」
...謂はば東京の六郷川と余り違はない平凡な景色であつた...
岩本素白 「野の墓」
...六郷川の中洲の蘆間にただ一度の契(ちぎ)りから...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...六郷川をわたり、原村の立春梅は閑却して、新田神社の前を過ぎて、池上村に來り、鑛泉松葉館に至りて、浴し、酒し飯し、腹と共に、昨日來の望みも滿ち、醉脚蹣跚として、大森の停車場に來り、茶店に憩ふほどに、乘客非常に多く、わざ/\杉田より折り來りし梅枝、いと大なれば、或ひは汽車の中に持ちゆくこと難く、持ちゆくも、人込の爲に、あたら花を散らされては甲斐なしとて、宿の主婦の花ほしげなるを幸に、之に與へて、遂に全く花と別れぬ...
大町桂月 「杉田の一夜」
...六郷川の鉄橋のところを...
豊島与志雄 「二等車に乗る男」
...美人風俗画においても六郷川渡船三枚続(ろくごうがわわたしぶねさんまいつづき)の如き聊(いささ)か寛政名手の俤(おもかげ)なきに非(あら)ず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...第二は隅田川中川(なかがわ)六郷川(ろくごうがわ)の如き天然の河流...
永井荷風 「日和下駄」
...第二は隅田川中川(なかがは)六郷川(ろくがうがは)の如き天然の河流...
永井荷風 「水 附渡船」
...そして坂上でちょっと馬を止めて「唯今(ただいま)六郷川(ろくごうがわ)を挟んで彼我(ひが)交戦中であるが...
中谷宇吉郎 「流言蜚語」
...多摩川の下流六郷川の沖を過ぎた頃...
山之口貘 「ダルマ船日記」
...和助は六郷川の川口に近い海岸へ舟を着けた...
山本周五郎 「追いついた夢」
...六郷川、蘆の中、ぶっ倒れていた...
山本周五郎 「追いついた夢」
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