...謙遜とは自己の長所に對する公正なる自認を塗りかくして周圍の有象無象に媚びることによつて釣錢をとることならば...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...高所大所より観察して公正なる判断を下し独自の識見を持たねばならぬ...
石原莞爾 「戦争史大観」
...すなわち社会における人々の間の社会的富の公正な分配の条件を決定する...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...批評も亦おのずから激するのが批評家の客観的公正なのである(「時評」・「月評」・其の他の批評上の意義に就いては他日)...
戸坂潤 「思想としての文学」
...出版物としての本に対する公正な読者による時事的な解説・批評・を建前とするものでもある(ブック・レヴューが新刊を選ぶ場合の多いのはこの点から当然である)...
戸坂潤 「読書法」
...何等の公正な研究をまたずに無批判に取り入れられ...
戸坂潤 「〔付〕唯物論研究に就て(戸坂潤手記)」
...クリストフの公正な心はそれに深く傷つけられた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...大きな肩、赤い顔、力強い拳(こぶし)、大胆な心、公正な魂、まじめな恐ろしい目をそなえていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...孔子の公正な方針と周到な計画とはごく短い期間に驚異的(きょういてき)な治績を挙げた...
中島敦 「弟子」
...「そう思ったことも、ないではないが、そのほうの嫌疑は、氷解しました……市内に貼ってあるあなたのポスターですが、腕脛をまるだしにして、公衆の前に立つ以上に、公正な態度は、ないものでしょう……モデル、水上サト子と書いてありましたが、あれは芸名ですか」「戸籍についている名ですのよ……ついでに、血統と毛並みのぐあいを、書きこんでおいてもらえばよかった」「お怒りにならんでください...
久生十蘭 「あなたも私も」
...あまり公正な立場で洗いたてられると...
久生十蘭 「ノア」
...可成公正な批判を下して画界に於ける翁の地位を確定して貰ひ度いのは...
菱田春草 「画界漫言」
...それは公正な言い草じゃない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...公正な人民管理を主張しているのである...
宮本百合子 「女の手帖」
...またいくらか公正な形で...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...だから「公正な諫言は不徳とはならない」とか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...またそのような骨折りを公正な神の心にかなったものとも...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...富める消費者は単に彼れの公正なる分前を支払うに過ぎないであろう...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
便利!手書き漢字入力検索