...今になつて公平に考へれば...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...公平に、ありのままに自然を紹介し生徒自身に直接にこれを観察せしめる普通の科学的の方法ではけっして以上のごとき目的を達することはできぬ...
丘浅次郎 「いわゆる自然の美と自然の愛」
...公平に厳密に門下生を品隲(ひんしつ)する必要があった...
高浜虚子 「子規居士と余」
...富を最も公平に分配すべき方法を論じているからである(第九節)...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...考え方が公平になって行くようであるし...
直木三十五 「死までを語る」
...正直な見物も、ちっとの間は迷わされる――よい批評家というものがあって、公平に、親切に、厳格に、事を分けて、役者を叱り、素人(しろうと)を導いてやればいいのだが、今はその批評家というのが無く、ただ無いだけならいいが、その批評家というやつがグルになって、碌(ろく)でもないものをかつぐのだから、そこで吾々の腕力が必要になる...
中里介山 「大菩薩峠」
...市井郊外までかなり公平に割振られてあることが...
中里介山 「大菩薩峠」
...私は此の幾年來自分自身のすべてをも公平に判斷しうると思ふ程煩悶に伴ふ思索と考慮とを養つて來ました...
長塚節 「教師」
...不公平な世の中を公平にしてやろうと云うのに...
夏目漱石 「二百十日」
...公平に考えて、日本の美術は世界無比のように思われる...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...一月ごとにその程度と範囲が際限なくひろがって、客観的に公平に、国際問題や経済、政治問題をとり扱った内容さえ忌諱にふれた...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第五巻)」
...冷静公平に終始することが...
三好十郎 「恐怖の季節」
...介添を頼まれた者は誰でも公平に立会人としてのみ終始することができなくなった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...公平にさばいたり...
文部省 「あたらしい憲法のはなし」
...「天道は公平にして私無く...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...その分配もまた各人の必要に応じて公平に行(おこなわ)れます...
与謝野晶子 「階級闘争の彼方へ」
...それら財物はすべて貧民たちの手へ公平に分配された...
吉川英治 「新・水滸伝」
...しかし公平に言って...
和辻哲郎 「蝸牛の角」
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