...文壇に思ふやうに作品を公にせられないのに焦慮した失望か...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...はま公にも繩をなわせろ」省作は自分の分とはま公の分と...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...いかにも律儀(りちぎ)な田舎の商店の主人公にふさわしく...
橘外男 「蒲団」
...ひでよし公には朝日どのと申すおかたがまえからいらっしゃいますから...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...当時ロンドン大学教授であったジェヴォンスは「経済学の理論」の第二版を公にし...
レオン・ワルラス Leon Walras 手塚壽郎訳 「純粋経済学要論」
...然るに松本君外遊再度に及びて未だ一書を公にせず時々其の詩作を三田文学に掲ぐるのみ頗る悠々自適の態度あり...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...ちっと気をつけるがいい」「ええこれから糸公に話してやろうと思ってね...
夏目漱石 「虞美人草」
...「幽霊も由公にまで馬鹿にされるくらいだから幅は利(き)かない訳さね」と余の揉(も)み上げを米噛(こめか)みのあたりからぞきりと切り落す...
夏目漱石 「琴のそら音」
...公に知(し)られぬようにこっそり覗(のぞ)いて見るとさも痛そうな顔色をして痛みある局部をみずから摩(さす)っていても...
新渡戸稲造 「自警録」
...「兼松は奉公に來てから何年になるんだ」「子飼ひでございます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...前兆ではコンティギュア人がボリス大公に反旗を翻(ひるがえ)している...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...そしてその家の主人公に得意を覚えさせるのが一応の礼だつたらしい...
牧野信一 「昔の歌留多」
...義公に手討にされた藤井紋太夫にも...
南方熊楠 「失うた帳面を記憶力で書き復した人」
...しかも日本の品と公に呼べるものは...
柳宗悦 「地方の民藝」
...帝国学士院でも前例のない歓迎辞を穂積院長の名を以て公にした...
山本実彦 「十五年」
...どっちも丸公にしょうというたばかりじゃ...
横光利一 「夜の靴」
...そう聞くと日吉は悄気(しょげ)て、「じゃあ、叔父さんに、お願いしてみようと思ったけど、だめだろうなあ」「何をだえ」「叔父さんは侍だから、こんどは何処か、侍屋敷へ奉公に、入れてもらおうと思って」「いったい、おまえは今年、幾つになったんですか」「十六さ」「十六にもなったら、少しは世間が分りそうなもの」「だからもう、つまらない家には奉公しないんだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...大いなる奉公にもなっていないということをである...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??