...天統を得て八荒を包(か)ねたまひき...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...四海八荒ただ商利の大競場にしてかの大都通邑(だいとつうゆう)なるものはただ商利の市場のみ...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...行き尽してやまざる底(てい)の気魄(きはく)が吾人の尊敬に価(あたい)せざる以上は八荒(はっこう)の中(うち)に尊敬すべきものは微塵(みじん)ほどもない...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...文学者の頭脳は四畳半の古机にもたれながらその理想は天地八荒のうちに逍遙(しょうよう)して無碍自在(むげじざい)に美趣を求む...
正岡子規 「俳人蕪村」
...威震(いしん)八荒(こう)の許...
吉川英治 「三国志」
...八荒(こう)を蓆(むしろ)のごとく捲いて...
吉川英治 「三国志」
...ところで、八荒坊とやら、ちょっと待て...
吉川英治 「私本太平記」
...もう彼方だった八荒坊の影は...
吉川英治 「私本太平記」
...偽宮方の八荒坊が...
吉川英治 「私本太平記」
...密偵の八荒坊に出会っても驚かず...
吉川英治 「私本太平記」
...さすが八荒坊も、すっかり、あなたを弁ノ殿と思い込み、眼もはなたず尾行(つけ)て来るようです」「こなたの手くだを手くだと知らず、はるか後ろで、隠現(いんげん)さまざま、諜者の秘術をつくしているからおもしろい」「だいぶ山路も深くなりましたが...
吉川英治 「私本太平記」
...菊王もすでに八荒坊の脚もとを抜き打ちにびゅッと低く薙(な)いでいたのである...
吉川英治 「私本太平記」
...八荒坊のあざ嘲(わら)う声がどこかで耳を打った...
吉川英治 「私本太平記」
...余裕綽々(しゃくしゃく)な八荒坊は...
吉川英治 「私本太平記」
...甲羅返(こうらがえ)しにひっくりかえった八荒坊の忍ノ大蔵は...
吉川英治 「私本太平記」
...八荒坊にもあらぬ偽山伏の放免の死骸が...
吉川英治 「私本太平記」
...宇内八荒(うだいはっこう)のありさま...
吉川英治 「私本太平記」
...じつは「千早・金剛帖」と考えたりまた「八荒帖」「喪春帖」などと句作の苦吟でもするように迷って...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
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