...つまりは八瀬の蕗の薹と同じように...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...たとへば京都の八瀬から鞍馬にかけてあの辺の住民達は...
薄田泣菫 「独楽園」
...山端を過ぎて八瀬を過(よぎ)り大原の里へ行く...
高濱虚子 「俳諧師」
...加茂川堤から八瀬大原に這入つてからも...
高濱虚子 「俳諧師」
...八瀬小原にて狩くらを催すことにいたしましょうと...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...先月は八瀬(やせ)の方まで摘みに行(い)て...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...名代の八瀬大原(はせおおはら)の方へ行く途中のところにその岩倉村というのがある...
中里介山 「大菩薩峠」
...八瀬尾(やせを)へ提げて行くのだ...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...草の茂りたる中を衣手しとゞに沾れて八瀬の里へ下らむと...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...清澄の八瀬尾の谷に炭燒を見に行く清澄のやまぢをくれば羊齒交り胡蝶花(しやが)の花さく杉のしげふに樟の木の落葉を踏みてくだり行く谷にもしげく胡蝶花の花さく二十五日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...家のさまは人を待つけしきにて庭には枝豆も作れりおもしろの八瀬の竈風呂いま焚かば庭なる芋も堀らせてむもの大原粽巻く笹のひろ葉を大原のふりにし郷は秋の日に干す寂光院途上鴨跖草の花のみだれに押しつけてあまたも干せる山の眞柴か寂光院あさ/\の佛のために伐りにけむ柴苑は淋し花なしにして堅田浮御堂小波のさや/\來よる葦村の花にもつかぬ夕蜻蛉かも廿九日...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...棚引(たなび)く霞(かすみ)は長(とこ)しえに八瀬(やせ)の山里を封じて長閑(のどか)である...
夏目漱石 「虞美人草」
...第五は斎が八瀬小原の狂歌を見せようとした皆川である...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...それは八瀬小原の狂歌がわたくしに斎の相貌を教へたことである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...在京の兵が八瀬(やせ)...
吉川英治 「新書太閤記」
...範宴の当惑そうな顔ったらなかった」「八瀬(やせ)の遊女(うかれめ)か...
吉川英治 「親鸞」
...今夜は八瀬の傾城(けいせい)に会ってその極楽の衾(ふすま)に...
吉川英治 「親鸞」
...八瀬牛(やせうし)の真っ黒な毛なみの背がもりあがった...
吉川英治 「親鸞」
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