...しかして幸福なるものにとりては千代も八千代も変らぬ世こそ望ましけれども不幸なるものにとっては変り行く世の中ほど楽しきものはあらざるなり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...額に八千代の唇が触つたやうな気持がして楯彦氏は吃驚(びつくり)して目を覚ました...
薄田泣菫 「茶話」
...「おい、半ちゃん、八千代が、便所(はばかり)へ往って賽ころを揮ってるのだと云ってたぜ」「うん」半ちゃんは真顔になっていた...
田中貢太郎 「春心」
...八千代乃からはその後...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...岡田八千代(をかだやちよ)...
直木三十五 「長谷川時雨が卅歳若かつたら」
...「君が代の千代八千代」をうたったのは...
蜷川新 「天皇」
...すぐ後(うしろ)にいた岡田八千代(おかだやちよ)さんがびっくりして...
長谷川時雨 「遠藤(岩野)清子」
...京都から出稽古(でげいこ)に来て滞留している京舞の井上八千代――観世(かんぜ)流片山家の老母春子...
長谷川時雨 「大橋須磨子」
...先日(こないだ)出勤した八千代さんからまで借りてるんだもの...
広津柳浪 「今戸心中」
...またかの「やちよつばき」(八千代椿)の名称も右の八千歳の語へ「つばき」(椿)を接いで拵(こしら)えたものである...
牧野富太郎 「植物記」
...山吹町の八千代クラブ...
正岡容 「わが寄席青春録」
...神風や玉串の葉をとりかざし内外(うちと)の宮に君をこそ祈れ(俊恵(しゅんえ))神祇(じんぎ)の歌といへば千代の八千代のと定文句(きまりもんく)を並ぶるが常なるにこの歌はすつぱりと言ひはなしたる...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...千代も八千代も變ること無く此處に住みてはそれにも興盡きて...
正岡子規 「花枕」
...『扶桑列女伝』に、名妓八千代、諱(いみな)は尊子、勝山、諱は張子など記しあるも、遊女の本名を洩(も)らすと、彼はわが妻になる約束ある者など言い掛くる者が出るから、尊者の忌名と等しく隠した故、諱と書いたのだ...
南方熊楠 「十二支考」
...「八千代集」中、自分が一番面白いと思つたのは、卷頭の「紅雀」である...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...乍末(すゑながら)岡田夫人の「八千代集」を贈つて下さつた厚情を感謝し...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...八月十二日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(八千代橋畔の秋色〈箱根〉の写真絵はがき)〕八月十二日...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...今の文学士小山内薫(おさないかおる)さんと画家岡田三郎助(おかださぶろうすけ)さんの妻八千代(やちよ)さんとは建の遺子である...
森鴎外 「渋江抽斎」
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