...若い頃の八の字髭(ひげ)姿の松方正義伯のものなど物置に後まで木型があった...
高村光太郎 「回想録」
...先刻(さつき)見えなくなつた八の字がまた見えてきます...
土田耕平 「八の字山」
...八の字一つかいたら...
土田耕平 「八の字山」
...眉根に八の字を作って...
豊島与志雄 「同胞」
...されば本業の小説も近頃は廃絶の形にて本屋よりの催促断りやうも無之(これなき)まま一字金一円と大きく吹掛(ふっか)けをり候ものゝ実は少々老先(おいさき)心細くこれではならぬと時には額(ひたい)に八の字よせながら机に向つて見る事も有之候へども一...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...こういう人達は五月人形のように股(また)を八の字に開いて腰をかけ...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...勝とうと焦(あせ)る八の字のみである...
夏目漱石 「草枕」
...眸(ひとみ)を据(す)えると初さんの眉(まゆ)の間に八の字が寄って来た...
夏目漱石 「坑夫」
...「ちょっと其所(そこ)を読んで御覧なさい」健三は八の字を寄せながら...
夏目漱石 「道草」
...八の字髭の先が、ふるへはじめました...
新美南吉 「鳥右ヱ門諸国をめぐる」
...額の八の字に、吸口の痕(あと)を付けて、一體何がそんなに親分を困らせるんで?」八五郎はさう言ひ乍ら、彼岸過ぎの陽の這ひ寄る縁側に、ドタリと腰をおろしました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...此の空気が八の字をやはらかくする...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...八の字、たのしからず...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...もう/\八の字が深くなり...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...三田は額に八の字を描いて...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...いささか八の字の鬚(ひげ)をたくわえたり...
三宅花圃 「藪の鶯」
...何でも八の字のつく額を受取りに行くのに...
柳田国男 「故郷七十年」
...悲壮な最後を遂げた名士の棺側に付添いながら金モール服揚々たる八の字鬚の誇り……これ等の表現は絶対的に不可抗力のあらわれとして諦められなければならないものでありましょうか...
夢野久作 「鼻の表現」
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