...この兩氏がやがて一戸を持つことになつたので私はその家に招かれたのです...
石川三四郎 「浪」
...兩派の對論をしばしば聞くことが出來ました...
石川三四郎 「浪」
...電光の如く湧いて自分の兩眼に立ち塞がつた...
石川啄木 「葬列」
...兩親だつて喜ばぬ筈がない...
石川啄木 「天鵞絨」
...兩國の川開きの話をお吉に聞かされたが...
石川啄木 「天鵞絨」
...この兩條件を共通に滿足すべき答としては...
佐野昌一 「虫喰ひ算大會」
...兩津――昔の夷と湊――が東の...
江南文三 「相川おけさ」
...大伴(おおとも)の金村(かなむら)の連の兩名を遣わして...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...男女兩樣か明かに云ふ能はず...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...小徑の兩側には生垣や竹垣がつゞいてゐて...
永井荷風 「或夜」
...拇指(おやゆび)を肋(あばら)の所で背負帶に挾んで兩肘を張つてうつむきながらそろそろと歩く...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...何萬兩といふ大身代を擁(よう)して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...百兩盜つた内から十兩惠んで義賊面が癪(しやく)ぢや無いか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...同じ鹿毛(かげ)馬を仕立てさせ砂利を詰めた千兩箱を脊負はせて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何千兩といふ金に引かれて飛出しもならずに居たお茂與(もよ)だ」「――」「お茂與の辯説(べんぜつ)に焚き付けられて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...側用人丹下村右衞門は先代志摩守(しまのかみ)歿後(ぼつご)ドサクサ紛(まぎ)れに三萬六千兩の黄金と...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...此の中に一萬兩あるとか何とか出鱈目(でたらめ)を言つて福松を殺したのさ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この事態に應じて文化的生においては自己性と他者性との兩契機は一方互に相俟ち相促がしつつ...
波多野精一 「時と永遠」
便利!手書き漢字入力検索