...いまや日支両国は全面的な戦争状態にまで捲きこまれてしまっていたのである...
犬田卯 「瘤」
...決して全面的な日支戦争などではないのだし...
戸坂潤 「挙国一致体制と国民生活」
...だから文献学という科学の勝手な生長から云えばシュライエルマッハーがその最高峰か分水嶺に立つわけだ(但し現代に於ける文献学の哲学的認識への全面的な適用は今見ないとして)...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...全面的な新勢力に革新をやらせなけりゃ意味を成さん...
中里介山 「大菩薩峠」
...全面的な真理を追ふには...
林芙美子 「浮雲」
...マルクスが要求した全面的なる批判は...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...全面的な混迷と貧血とであった...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第十巻)」
...崩壊する日本国内生産と経済事情を――人民生活の全面的な破壊の過程を人々の目からかくした...
宮本百合子 「現代史の蝶つがい」
...各国との全面的な講和によって日本の平和が保証されなければならないという問題は...
宮本百合子 「国際婦人デーへのメッセージ」
...生活の全面的な関係だけが可能にする発育のモメントというものがある...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...對大衆文化への全面的な考慮こそ自分の文學の中心をなすものとしてゐたことにまちがひはないやうである...
吉川英治 「折々の記」
...いわんや全面的な勝敗はまだまだ先が知れん...
吉川英治 「三国志」
...当時まだ保守的であった呉をして遂に全面的な出兵を見るに至らしめたのはいったい誰でしたろうか」「それは云うまでもなくあなただ」「その魯粛は...
吉川英治 「三国志」
...荊州軍は全面的な敗色につつまれたかに見えたが...
吉川英治 「三国志」
...全面的な皇室否定に狂奔しているものではない...
吉川英治 「私本太平記」
...備前佐々木党の全面的なうごきが見え...
吉川英治 「私本太平記」
...またその部隊の全面的な敗退を聞いて...
吉川英治 「新書太閤記」
...全面的な信頼に足る人物にはどこでも会ったことがないのも確かである...
J. S. レ・ファニュ J.S.Le Fanu The Creative CAT 訳 「ドラムガニョールの白い猫」
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