...自分の憂鬱の全部ではない...
芥川龍之介 「神神の微笑」
...この一冊と早大図書館所蔵本とが今残ってる馬琴日記の全部である...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...そして二人はカフェ・ネオンに於ける正(まさ)しく男子現業員の全部で...
海野十三 「電気看板の神経」
...ショーウインドウにあるだけ全部です...
江戸川乱歩 「青銅の魔人」
...今度はこれをこしらえるに全部で何程金が掛るか...
高村光雲 「佐竹の原へ大仏をこしらえたはなし」
...あの分(ぶん)だけはね」「これまでのが全部で...
太宰治 「ヴィヨンの妻」
...ここに取りちらかしてある書附け、全部で、三、四十両くらいのものか...
太宰治 「新釈諸国噺」
...そして私は自分の全部でじっと堯の枕頭に坐っていることが出来た...
豊島与志雄 「生と死との記録」
...もしよかったら実費で――全部で二十五円ばかりで――賄付にしてあげてもよいと...
豊島与志雄 「変な男」
...全部で百枚位もあった...
中谷宇吉郎 「御殿の生活」
...シューマンの傾倒の全部ではなかった...
野村胡堂 「楽聖物語」
...しかしそれだけが……の全部では決してない...
北條民雄 「道化芝居」
...全部で十巻ある予定です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...〔余白に〕全部で六枚つづき()きのう(七日)は...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...たとえ全部でなくとも十以上...
柳田國男 「和州地名談」
...おまえはどんな秘密を彼に知られていたんだ」「あなたはお聞きになった筈です」「おれの聞いたのは茶会のことだけだ」「それが全部ですわ」とゆきをは云った...
山本周五郎 「薊」
...鬼鉾山で斬られていた四人には伴れがあった」「伴れがあったって?」「全部で七人いた...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...私の記臆にはあり/\と殘てをる……筑波山と大寶沼(古の騰波の淡海)とは君が所有せらるゝ自然の全部であつて...
横瀬夜雨 「花守」
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