...自分の憂鬱の全部ではない...
芥川龍之介 「神神の微笑」
...わたしは一人の移民が彼の持物全部を入れた荷物――それは彼のうなじにできた大きな瘤のように見えた――をしょってよろめいているのに出会ったとき彼をあわれと思った――それが彼の全部であるからではなく...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...かつて人間生活のすべてのうごきとざわめきとのあったところに残された全部である...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...その範疇論に立脚することによってイデオロギー――意識・政治秩序・文化――に対する基本的な(但し後に見る通りまだ全部ではないが)論理的批判――之が同時に歴史的批判である――を与えることが出来る...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...決して相手から受け取った全部ではありません...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...これが全部でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...家の者は誰も知らないのか」「知っていて知らん顔をしているのかもわかりません」これがお夏から聴き出した全部ですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――へエ」「大層また氣の多いことだな」これで調べは全部でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これで全部でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...太田庄の所領もまた全部ではなくして三分の一であったろうと思われることは文亀三年正月二日の条に見えているが...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...ようやく色のついた水のような汁が給与の全部で...
久生十蘭 「ノア」
...それが今私のよるべき全部である...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...自分の感じていることのまあ全部ではないとしてもその大部分は...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...全部で三巻になる予定であるが...
三木清 「自己を中心に」
...吏員の全部で聴きたい...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...全部でしょう? これで...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...……全部で四十三人になりますが...
山本周五郎 「思い違い物語」
...全部ではないが要点は殆んど聞きとれた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
便利!手書き漢字入力検索