...全町に亘(わた)る警戒線を布(し)いた...
芥川龍之介 「白」
...遂(つひ)に全町(ぜんちよう)二千百戸(にせんひやつこ)の中(うち)...
今村明恒 「地震の話」
...やがて雷雲が全町を暗黒の裡(うち)に...
海野十三 「雷」
...直江津の全町は、まったく闇の中に沈んでいた...
海野十三 「空襲警報」
...焼夷弾を全町にくらった直江津の町には...
海野十三 「空襲警報」
...全町の人が其れをやりに行きます...
江南文三 「相川おけさ」
...相川には小さな流が全町を通じて八つありますが...
江南文三 「佐渡が島から」
...三十年前までは片原町全町を挙げて饅頭屋であった...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...大堂津あたりでは全町総出で綱引をやる...
種田山頭火 「行乞記」
...どうやら全町を挙げて家探(やさが)しが行われているようです...
中里介山 「大菩薩峠」
...この全町を濁流の底に沈めた当時の恐ろしい洪水の姿は...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...全町まっ暗にしてしまうということだが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...動座(どうざ)の警蹕(けいひつ)を合図に全町の灯火がひとつ残らずいっせいにバッタリと消される...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...全町が耳であるといっても...
火野葦平 「花と龍」
...全町挙って彼の葬儀に列した...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...全町これ機屋(はたや)といいたいほど仕事は盛であります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...全町家具の通りであります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...ある市役所からその全町のネームプレート五万枚を十日の間にせよといって来たので喜んだのは主婦だが私たちはそのため殆ど夜さえ眠れなくなるのは分っているのだ...
横光利一 「機械」
便利!手書き漢字入力検索