...全体で七百人位は入れる...
愛知敬一 「ファラデーの伝」
...――この漫画の暗号だけがこの密書の中に書かれている通信文の全体ではない!ということだった...
海野十三 「流線間諜」
...但(ただ)しそれは歴史の研究の全体ではない...
大隈重信 「文明史の教訓」
...全体で僅か七アルペントばかりにしかならぬ自分の地処の管理を頼んでおいた小作人が...
太宰治 「『井伏鱒二選集』後記」
...つまり奥御殿の建っている丘の周囲全体で...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...神戸(こうべ)で乗った時は全体で九人であったのに...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...身体全体で愛想を示す...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...顔と頭と全体で私を見つめていたこと...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...その地方全体で幾人かの教師を雇っています...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...肉体全体で味わうのである...
中井正一 「美学入門」
...人間全体で使用すべきもので...
中谷宇吉郎 「小さい機縁」
...新佃島(しま)全体ででもあるような感じに...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...労働者は全体で千何百人かいる...
宮本百合子 「明るい工場」
...構成の全体で鈍くしかとらえていなかったことが分って来たので...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...この肉は鯨の全体でドコの肉に当るのかね」サア事だ...
夢野久作 「近世快人伝」
...そんな風でこの伊豆には模範村と表彰された村が全体で何個村とかあると云う事であった...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...永いなじみである松の樹の全体であるような気持ちがしていた...
和辻哲郎 「樹の根」
...それに七十幾つかの祖父と母親と自分と(それがN女の家族全体であった)が乗りこんで...
和辻哲郎 「地異印象記」
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