...背中全体で栄介を拒否しているように感じられた...
梅崎春生 「狂い凧」
...まず全体で二カ月というところでしょうね」「よろしい...
江戸川乱歩 「影男」
...まことに美の一片は美の全体であると言われる通り...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...からだ全体で拍子をとるようにして小枝をゆさぶりながらせっせと働いているところは見るも勇ましい健気(けなげ)なものであった...
寺田寅彦 「蜂が団子をこしらえる話」
...要するに社会は全体で個人(意識)は部分であるとか云うことが出来るに過ぎず...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...蓋し事物――歴史的部分――の歴史的運動は終局に於て時代――それは最も代表的な歴史的全体である――の歴史的運動に帰着する筈であったから...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...まだ連関の全体ではないが...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...全体ではなく又体系でもないからである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...身体全体で愛想を示す...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...たとえば石油の埋蔵量は地球全体であといくらある...
永井隆 「この子を残して」
...かれの心(こゝろ)の調子全体で...
夏目漱石 「それから」
...舟で渡るには、湖水全体で、たった二隻の舟しかなく、それも厳重に監視されていた...
野村胡堂 「胡堂百話」
...」彼も体全体で点頭いたりするのであつた...
牧野信一 「鏡地獄」
...体全体で歯ぎしりをするより他はなかつた...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...自分のもっているボリュームの全体でひねくれてしまった不幸な人です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...われわれ全体で撰び据える...
三好十郎 「俳優への手紙」
...魂全体で読んでいる...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
...それに七十幾つかの祖父と母親と自分と(それがN女の家族全体であった)が乗りこんで...
和辻哲郎 「地異印象記」
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