...天下の前に全人格を露出して生きる氣安さは君も知つてゐる筈だ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...此處に自分の全人格的存在がある...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...之を否定するは自分の全人格が彼の醜と惡との立場にゐないことを證しするのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...さうして全人格の立場を高き處にとれるが故に彼の醜と惡とも亦少しく淨められた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...此の如きは全人格の經驗に反する空華の思想である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...フランシスのやうに全人格を凝集して「神」の深みに突入し得た人が他に幾人ある事であらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...更に進んで故人の肉を描き血を流動せしめて全人格を躍動せしめようとするには勢い内面生活の細事にまでも深く突入しなければならないから...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...二葉亭は終にその全人格を他(ひと)にも自分にも明白に示さないで...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...それは決して作者自身が自己の全人格全芸術を以て...
田山録弥 「小説新論」
...それは史家の全人格の現われ...
津田左右吉 「歴史の矛盾性」
...それは知性の所産ではなくて全人格の感情の所産であった...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...而して言論の上のみのスピノーザを見ずして其全人格を見る時は...
朝永三十郎 「學究漫録」
...二〇 全人格の活動同じ実験室でのある他の日の話である...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...全人格の活動とはいえませんな...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...しかし全人格の活動とは巧いことをいったものだ...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...まるで全人格を軽蔑されでもしたかのやうにムツとした表情をするので...
牧野信一 「秋晴れの日」
...」語られざる哲学が求める真理は全人格が肯定しまた全人格が喜ばしさに盈(み)ち溢(あふ)れつつ服従する生ける真理である...
三木清 「語られざる哲学」
...キャナライゼーションが「全人格を分解する作用をもっていて」「自分では自分で判断していると思っているのだけれど...
宮本百合子 「アメリカ文化の問題」
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