...天下の前に全人格を露出して生きる氣安さは君も知つてゐる筈だ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...此處に自分の全人格的存在がある...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...フランシスのやうに全人格を凝集して「神」の深みに突入し得た人が他に幾人ある事であらう...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...全人格的に捕捉する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...全人格の感情的傾向といふ意味でなければならぬのだが...
石川啄木 「弓町より」
...二葉亭は終にその全人格を他(ひと)にも自分にも明白に示さないで...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...見るまに彼の全人格と身辺を占領して...
谷譲次 「踊る地平線」
...作者はその作の中にその全人格を没入した観があるのが普通である...
寺田寅彦 「俳句の精神」
...それは知性の所産ではなくて全人格の感情の所産であった...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...動くならば全人格的に動いて下さい...
豊島与志雄 「運命のままに」
...二〇 全人格の活動同じ実験室でのある他の日の話である...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...しかし全人格の活動とは巧いことをいったものだ...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...等しく全人格を意味するともいひうるであらう...
波多野精一 「時と永遠」
...キャナライゼーションが「全人格を分解する作用をもっていて」「自分では自分で判断していると思っているのだけれど...
宮本百合子 「アメリカ文化の問題」
...自分は、単に哲学的思弁によって肯定し得るばかりで無く、全我、全人格を以て、「生くるとも死ぬるとも我等は一つなれば」という悟りの境涯に入り度いのです...
宮本百合子 「偶感一語」
...この鼻の恰好から来る感じをソックリそのままその人の全人格の感じと認められている場合がたまにあるようであります...
夢野久作 「鼻の表現」
...――寝ても醒めても「先帝の遺詔(いしょう)」にこたえんとする権化(ごんげ)のすがたこそ、それからの孔明の全生活、全人格であった...
吉川英治 「三国志」
...永遠の理想(法)を自己の全人格によって把捉せんとする人間の努力に...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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