...結局彼は人間の精神的要求が完全し満足される環境を...
有島武郎 「想片」
...が責任をもって保存していないという意味で完全していないというのであります...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...そして完全してゐるものはない...
田山録弥 「小説新論」
...閣下は清淨圓滿なる晩節を保全し得て...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...日本の警察制度が世界無比に完全していることである...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...片岡健吉らの草した『国会開設允可上願書』「愈ゝ王室の安泰を保全し...
蜷川新 「天皇」
...手元の現金と有価証券を保全して...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...最も完全した最も調和した植物叡智の表現を見る...
牧野信一 「卓上演説」
...従来我邦にまだ一の完全した日本の植物志すなわちフロラが無い...
牧野富太郎 「植物記」
...従来わが国にまだ一つの完全した日本の植物志すなわちフロラが無い...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...わたしらはあなたの国では、正しい詩人は舌をひっこぬかれると聞いたわたしらはなお聞いた―――資本をつなぐ軍部と軍閥の鉄道の上にひっこぬかれた詩人らの舌がわたしらの故郷の海のさん/\たる珊瑚珠のように、串刺しにしてさらされてあるのを荒らされた珠は、海の青さの海で真紅に燃えていたその一粒々々は揺れ合い折れ重なり、嵐の中で彼自身の地肌を完全に保存したわたしらえの侵害をあなたらの禦いだのには及ばなかったが根限りあなたらえの侵害を守ろうとしそして囚われの中でわたしらはなお聞いた―――大陸の都市と村々をどよもす風のさゞめきの陰でさらされた舌が一様にひるがえり、紅旗の歌を奏でつゞけるのをどんな日と、寒さと、洪水が、あなたらの朽ちえぬ紅さを、高く保全し、そしてかたみに押しひろげえなかったろうかあなたらの国とわたしらの国ではどちらも一篇の詩が牢獄か牢獄に値するそして書く隙と、書く自由をもたぬ詩人たちが、どんなに多いことだろう!あなたらとまたまた歌いぬこう―――異郷に捧げられた詩誌の上にあなたらの国のはてに築かれたあの偉大な黎明が、あなたの歌を明瞭にわたしらの耳に響かしめうる日まで...
槇村浩 「異郷なる中国の詩人たちに」
...完全した上に更に蛇足(だそく)の画賛を添へるのが心得ぬ事である...
正岡子規 「病牀六尺」
...麁画にても趣向の完全したる者には...
正岡子規 「病牀六尺」
...遙拝所の十八建築なければ設備全しと言うべからずとて...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...多大の財宝をここに持ち込み保全し得るは...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...完全した台所がなくとも七輪やテンピさえあればこの位まで上等な料理が出来るという事を見せる方が来会者の心得になります...
村井弦斎 「食道楽」
...天下の理一をもって全しとする...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...彼の計画は完全した...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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