...入谷住ひの碧童が(仲丙が篆刻家としての號...
小穴隆一 「二つの繪」
...入谷(いりや)の朝顔と団子坂(だんござか)の菊人形の衰微は硯友社(けんゆうしゃ)文学とこれまたその運命を同じくしている...
永井荷風 「葛飾土産」
...観客から贔屓(ひいき)の芸人に贈る薬玉(くすだま)や花環(はなわ)をつくる造花師が入谷(いりや)に住んでいた...
永井荷風 「草紅葉」
...「狂言娘」は根津に「黒蜥蜴(くろとかげ)」は入谷の辺に「骨盗み」は目黒に住われたる事あるが故に出で来れるものなるべし...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...あの娘は何うした」「入谷まで跟けて行つたんですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どうして入谷の寮なんかへ行つて居たんだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...親分さん、入谷まで行つて、樣子を見てやつて下さい」お糸はもう一度新しい激情にひたつて、平次の膝へも取縋(とりすが)りさうにするのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...三入谷へ行き着いたのは午過(ひるす)ぎ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どうして入谷の寮なんかへ行っていたんだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ちょうど入谷の寮の四方(あたり)には人もなく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...大炊介はそうして五年ぶりに入谷津の山曲へ帰着したが...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...下谷も入谷田圃に近い...
正岡容 「寄席」
...入谷の師匠の所を飛び出し...
正岡容 「寄席」
...きっと入谷のお師匠さんの後継ぎになれるとも思っているのに...
正岡容 「寄席」
...夏に入つて四月十三日の詩会が入谷村旭升亭に催された...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...入谷の田圃でおなかと逢った...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...別格の呼び物は植木屋の一群、盆栽は巣鴨染井、朝顔は入谷、菊は大菊ばかりで本所請地が本場、盆栽の上物は薬研堀の不動、銀座の地蔵、神楽坂の毘沙門、花物は神田の五十稲荷、下谷の麻利支天、歳暮の梅は西河岸の地蔵、各所の年の市などがそれぞれの売り頭、途方もない掛値が通り物で気永に押問答...
山本笑月 「明治世相百話」
...入谷(いりや)田圃...
山本笑月 「明治世相百話」
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