...妾が佐助に技を授くるはもとより一時の児戯(じぎ)にあらず...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...四元の世界を眺めている彼には二元の芸術はあるいはあまりに児戯に近いかもしれない...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...実に欧州の帝王宰相らはその児戯にひとしき名誉心を飽かしめんがため...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...英国の下議院においてはかのブラッドローが誓いを諾せざるをもって議院に入ることを許さざるがごとき児戯に類することありと...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...児戯に類する...
豊島与志雄 「失われた半身」
...甚だ児戯に類したことのようであるけれども...
穂積陳重 「法窓夜話」
...さて一箇人の幼少の事歴、自分や他人の記憶や控帳に存せざることも、幼少の時用いし玩具や貰った贈り物や育った家の構造や参詣せし寺社や祭典を見れば、多少自分幼少の事歴を明らめ得るごとく、地方ごとに史籍に載らざる固有の風俗、俚謡、児戯、笑譚、祭儀、伝説等あり...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...やさしいこと児戯に等しい」ことをさとり...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...『地摺の青眼どの』で通っているほど、日頃から大自慢なそれを、ありようもない、児戯にひとしい、などと一笑に附されたのですから、当然、息(いき)り立って、次には、ここにある、ここにいる自分に持っている、ないとは逃げ口上――と膝詰よせて返答を迫ったということです」「ははあ...
吉川英治 「剣の四君子」
...「児戯に類する敵の作戦だ...
吉川英治 「三国志」
...まだまるで児戯(じぎ)にひとしい」曹操は...
吉川英治 「三国志」
...ただそれ人の心を惑わしめんとする児戯(じぎ)にひとしい計略...
吉川英治 「三国志」
...竿の先には、燦爛(さんらん)たる黄金の(かぶと)をさし懸け、それを振り廻して、児戯の如く、悪口を吐いているものもあった...
吉川英治 「三国志」
...もう近頃ではそんな児戯(じぎ)にひとしい計略には乗ッても来ない...
吉川英治 「私本太平記」
...さような児戯、尊氏は大いに笑うだろう」「兄上は尊氏が恐ろしいのですか...
吉川英治 「私本太平記」
...すべて児戯のような心地がするのでおざった...
吉川英治 「親鸞」
...「児戯(じぎ)に等しいもの」と...
吉川英治 「源頼朝」
...――暴勇は児戯、無知、獣(けだもの)の強さ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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