...兎に角霧の晴れるのを待つた上にしなければなりません...
芥川龍之介 「河童」
...兎に角地上の生命は...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...兎に角彼はその自信を脅す魔を持つてゐない...
阿部次郎 「帰来」
...兎に角に別れの時は襲ひ來らなければならぬ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...兎に角、一度チンドン屋に当ってみよう...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...兎に角非常に有名な人物になるに極まつてゐる...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...兎に角万一の用意はしておこう...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...兎に角宋の時代から平民時代といふのであります...
内藤湖南 「近代支那の文化生活」
...兎に角その時分は日として歌に就ての議論が「日本」に出ないことがない位であつたから...
長塚節 「竹の里人〔二〕」
...兎に角忠実に病人の看護もし...
中谷宇吉郎 「『団栗』のことなど」
...兎に角巽九八郎の意気込というものは大変です...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...兎に角たいした鼻息でございました」これだけではたいして要領を得ませんが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...後でお紺は氣がついて隱したことだらうが、兎に角、お玉に妙なものを見られたのが天罰といふものだらう」「驚いた惡人共ですね...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...世間の思惑(おもわく)は兎に角...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...兎に角一場の御演説で困難な部分は網羅し得られるのでありまして...
森鴎外 「假名遣意見」
...兎に角にもう家畜のうちでは無い...
柳田國男 「どら猫観察記」
...兎に角昼飯だけ――もうその時二時を過ぎていた――此家で済ませましょう...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...兎に角朧々(おぼろ/\)とその水面の一部が輝いてゐるのである...
若山牧水 「山寺」
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