...異様なる苦痛を免るる事能はず...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...辛くも敗滅の恥を免るゝを得たり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...その疵瑕(しか)は遂に疵瑕たることを免るべからず...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...我人の免るべからざるところなれども...
井上円了 「おばけの正体」
...免るべからざれども...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...595敵は運命免るべく...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...以て刎斬の惨を免るるを得しむべし...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...如何に彼が苟安(こうあん)を偸取(とうしゅ)したるの譏(そし)りは免るべからざるにせよ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...既に君主となれば貴族階級中の一の機關たる事を免るゝ事が出來ない...
内藤湖南 「概括的唐宋時代觀」
...結局死という事は人間のあらゆる煩悶苦痛を免るる事なので惟行の如く早く世を去るのは...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...また後代の駒井の家の祭りをここに絶った責(せめ)は免るべくもあるまい...
中里介山 「大菩薩峠」
...ただ死というものは人間として誰でも免るべからざる事柄であり...
新渡戸稲造 「「死」の問題に対して」
...内面的変化を免るることのできるはずはない...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...必ずまた人の軽蔑を免るべからず...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...こは人間の免るべからざることなりと思へば...
正岡子規 「読書弁」
...しかしてまたその間各品格の差あるは免るべからざる事実ならずや(略)馬糞(ばふん)を詠み...
正岡子規 「人々に答ふ」
...邪気とは只今学者どものいう邪視で、猴が避雷針様に邪視力を導き去るから、象、難を免るるのだ...
南方熊楠 「十二支考」
...つひに此の外道(げだう)の惑ひを免るゝ能はず...
夢野久作 「白くれない」
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