...どうかてまえに免じて...
田中貢太郎 「春心」
...私に免じて助けてやってください)その声の後から姉の詞(ことば)がするのです...
田中貢太郎 「港の妖婦」
...そこは私に免じて...
谷譲次 「踊る地平線」
...その好奇心に免じて起きようと云う気になった...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...それに免じて言わしてもらえるならですな...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...しかしお前の熱心に免じて...
豊島与志雄 「魔法探し」
...「御免よ……これ馬子様、お腹も立とうが、どうか、この道庵にめでて、十八文に免じて、今日のところは一つ……」問題の提灯を、いきり立った馬子の裸松(はだかまつ)の前へ持ち出し、「幸い、持合せがございますゆえ……新しいのを一本差加えまして……」と言って、さいぜん峠で買ったばかりの蝋燭(ろうそく)を一本だけ差加えて、うやうやしく馬子の裸松の前へ出すと、これはかえって裸松の怒りに油をさしたようなもので、「ふ、ふ、ふざけやがるない、この筍(たけのこ)め」提灯を引ったくって、道庵の横面(よこっつら)を一つ、ぽかりと食(くら)わせました...
中里介山 「大菩薩峠」
...いっさいコミで、突っくるみで買っていただけば結構なんでございます」「よしよし、万事相当なものとして買ってやる」「いや、どうも、旦那は話せます、気合に惚(ほ)れました、失礼ながらお見上げ申しやした、そうさっぱりおいでなすっていただいてみますてえと、こっちも男でございます」「買ってやる、買ってやる」「それから、ついでにもう一つ、御奮発が願いたいのは、その、なんでござんす、旦那様の方から、そう奇麗に出られてみますと、申し上げるのが、少々気恥かしいようなわけ合いなんでございますが――中身の備前盛光と、こしらえと、金無垢とつっくるみで、相当のところをお買取りを願いまして、その上で、その、ひとつ、三下奴に免じて、多少の骨折り賃というやつを恵んでいただきてえんでございます」「ふふん――名刀を手に入れた時は、別に肴料(さかなりょう)を添えたりなんぞして祝う例はあるから、お前がせっかく掘り出して来たものに対しては、また相当のことはしてやる」「いや、何から何まで、話がわかってらっしゃる――こういう旦那にありついたのは、三下奴の仕合せはもとよりのこと、お差料そのもののためにも結構な仕合せでございます、ほんとに、話がこうもずんずんわかっていただいて、こんな嬉しいことはございません、ではひとつ、夜の明けないうちに、その相当のところでひとつ、しゃんしゃんということに願いたいものでございます」「よしよし、いま代金を渡してやる」「いや、有難い仕合せ――では、この一腰とお引きかえに」取引が、ここで表面上は極めて円満に成立したのだが、数字的にはなんらの具体化がない...
中里介山 「大菩薩峠」
...今日までの友誼(ゆうぎ)に免じて...
夏目漱石 「それから」
...娘に免じて」主人の勝藏は始めて悲鳴をあげたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この先きお父さんを苦しめるやうなことは決してしないでせうから!」「ただお主(ぬし)に免じて勘弁してやらう!」と...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...その女性があなたの友人であることに免じて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...彼の年齢や彼の(c)異常な(b)成功に免じて許してやるべきだと思う)...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「おまえの泣き言に免じて...
山本周五郎 「風流太平記」
...この甘寧の首に誓って」「きっとか」「どんな誓言(せいげん)でも立てさせます」「では……汝に免じて」と...
吉川英治 「三国志」
...……この孫権に免じて...
吉川英治 「三国志」
...お吉さんの今日のこともおれに免じて...
吉川英治 「親鸞」
...日ごろの寵愛に免じて...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「かもじの美術家」
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