...先達ての折も伺いましてごわりましてな...
泉鏡花 「婦系図」
...先達て途中で私を呼びとめた者がいるから...
伊波普猷 「私の子供時分」
...塔ヶ島の水際に續いたさゞれ石を洗つてゐる水の色も先達て中とはちがつてひどく秋寂びてゐる駒ヶ岳の裾はそのあたりの湖の上から眺めるのが最もいゝ...
近松秋江 「箱根の山々」
...先達て仏国で無線電送の試験をしたとの記事もあったが...
寺田寅彦 「話の種」
...先達て宮中の園遊会で音楽者...
寺田寅彦 「話の種」
...此方之迷惑は先達て使節...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...「先達ての下山総裁事件ね...
豊島与志雄 「或る作家の厄日」
...実際先達てから、行くか否かの返事だけなりとも時枝へ出しておかなければならないと、しきりに昌作へ決心を強いたのは、そして、その晩までに返事をすると昌作に約束さしたのは、禎輔自身だった...
豊島与志雄 「野ざらし」
...先達て見(み)た夏服(なつふく)を着(き)て...
夏目漱石 「それから」
...先達ての告白を再び同じ室(へや)のうちに繰り返して...
夏目漱石 「それから」
...先達てこれ/\の手紙を新聞社の方へ出して置いたのだと云ふ事迄説明して聞(き)かした...
夏目漱石 「それから」
...「先達ても一寸話したんだが...
夏目漱石 「それから」
...又は先達ての旅行先で...
夏目漱石 「それから」
...「先達ての歌舞伎座は如何(いかが)でした」と梅子が聞いた時...
夏目漱石 「それから」
...先達てこれこれの手紙を新聞社の方へ出して置いたのだと云う事まで説明して聞かした...
夏目漱石 「それから」
...盛国 汝、先達ての旅人よ、何故に弁えもせず松王殿の難儀に替わってやろうというのか...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...先達ても十日ばかり田舎へ行つてゐたら...
牧野信一 「妄想患者」
...「先達ては老生の面倒なる御願に対し早速御調査詳細の御回答下され難有存候...
森於菟 「放心教授」
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