...先達て御話しのあった「二百十日」に関する拙翰を『ホトトギス』へ掲載の義は承知致しましたと申しましたが少し見合せて下さい...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...塔ヶ島の水際に續いたさゞれ石を洗つてゐる水の色も先達て中とはちがつてひどく秋寂びてゐる駒ヶ岳の裾はそのあたりの湖の上から眺めるのが最もいゝ...
近松秋江 「箱根の山々」
...津田君は先達て催した作画展覧会の目録の序で自白しているように「技巧一点張主義を廃し新なる眼を開いて自然を見直し無技巧無細工の自然描写に還り」たいという考えをもっている人である...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...此方之迷惑は先達て使節...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...先達ての人形の店の夢のような話で...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...つい先達てのことですよ...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...先達て、年末から正月へかけてお手伝いすることを約束しましたが、それが出来なくなりました...
豊島与志雄 「反抗」
...先達てはと、軽(かる)く代助に挨拶をして、手に持(も)つた赤いフランネルのくる/\と巻(ま)いたのを、坐(すは)ると共に、前(まへ)へ置(お)いて、代助に見せた...
夏目漱石 「それから」
...先達て見(み)た夏服(なつふく)を着(き)て...
夏目漱石 「それから」
...先達ての手紙は、果して平岡の手に渡つたかどうか、夫(それ)さへ疑(うたが)はしくなつた...
夏目漱石 「それから」
...「先達ての歌舞伎座は如何(いかが)でした」と梅子が聞いた時...
夏目漱石 「それから」
...先達ての手紙は、果して平岡の手に渡ったかどうか、それさえ疑わしくなった...
夏目漱石 「それから」
...先達ての手紙は御覧になりましたか...
夏目漱石 「それから」
...先達てこれこれの手紙を新聞社の方へ出して置いたのだと云う事まで説明して聞かした...
夏目漱石 「それから」
...先達てかねて紹介して置いた福岡大學の久保博士からの來書に...
夏目漱石 「「土」に就て」
...盛国 汝、先達ての旅人よ、何故に弁えもせず松王殿の難儀に替わってやろうというのか...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...病人は先達てから左腹部に出來た凝がまだとれなくて...
水野仙子 「四十餘日」
...印象の種類から云えば、まるで其等のものとは異いますが、先達て中、二科にあった「懶画房」? と云う絵...
宮本百合子 「外来の音楽家に感謝したい」
便利!手書き漢字入力検索