...先達て途中で私を呼びとめた者がいるから...
伊波普猷 「私の子供時分」
...一先達て京阪地方へ旅行した際に...
丘浅次郎 「落第と退校」
...津田君は先達て催した作画展覧会の目録の序で自白しているように「技巧一点張主義を廃し新なる眼を開いて自然を見直し無技巧無細工の自然描写に還り」たいという考えをもっている人である...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...此方之迷惑は先達て使節...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...先達て四五人集った時...
豊島与志雄 「立枯れ」
...つい先達てのことですよ...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...実際先達てから、行くか否かの返事だけなりとも時枝へ出しておかなければならないと、しきりに昌作へ決心を強いたのは、そして、その晩までに返事をすると昌作に約束さしたのは、禎輔自身だった...
豊島与志雄 「野ざらし」
...先達てかねて紹介して置いた福岡大學の久保博士からの來書に...
長塚節 「土」
...先達てはと、軽(かる)く代助に挨拶をして、手に持(も)つた赤いフランネルのくる/\と巻(ま)いたのを、坐(すは)ると共に、前(まへ)へ置(お)いて、代助に見せた...
夏目漱石 「それから」
...先達て見(み)た夏服(なつふく)を着(き)て...
夏目漱石 「それから」
...「先達ても一寸話したんだが...
夏目漱石 「それから」
...先達てこれこれの手紙を新聞社の方へ出して置いたのだと云う事まで説明して聞かした...
夏目漱石 「それから」
...先達てまでの東京の断末魔は「累ヶ淵」の富本豊志賀...
正岡容 「旧東京と蝙蝠」
...先達てもフロベールの手紙を読んでいたら...
三木清 「書物の倫理」
...先達てうち、再び散文精神ということがとりあげられた...
宮本百合子 「現実と文学」
...先達てのように一寸林町からかりるか派出婦たのむかします...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「先達ては老生の面倒なる御願に対し早速御調査詳細の御回答下され難有存候...
森於菟 「放心教授」
...三度目のにはつい先達て死なれてしまったと...
矢田津世子 「鴻ノ巣女房」
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