...アリスタルコスはコペルニクスに先立つことほとんど二〇〇〇年にして既にいわゆるコペルニクス説の系統の基礎をおいたのであるが彼の考えはいったんすっかり忘れられてしまった...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...「大斎前の週間〔(「復活祭に先立つ六週間の精進を大斎といい...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「女房ども」
...何かかかる物質的なものが私の外に存在するかどうかを調べるに先立つて...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...吾々はこのように部分の表象が全体の表象を基けそれに先立つものを外延量と呼ぶ...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...なおいくばくの人が私に先立つことだろうか...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...永眠に先立つ夢現の状態にあった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...薄暮に先立つ夢想にはいかに愁(うれ)わしい甘さがあろうとも...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...襲撃に先立つ数時間のうちに...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「それは、人様の金子でないか」「いいえ――あいつの申します通り、もしも、水当りででも、五日、七日寝ましたなら、先立つものは金、又、手前が、これを使います分にゃあ、申訳も立ちますし――あいつも、なかなか、おもしろい奴でございます...
直木三十五 「南国太平記」
...父上に先立つかも知れん...
直木三十五 「南国太平記」
...父たる君に先立つて位に在られたのも皆自分の本心から出たことではない...
中島敦 「盈虚」
...人間のもつとも深い罪や科やに対して彼は自らを祈るに先立つて...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...原因が結果に「先立つ」こと...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...死に先立つところの死苦をはつきりと知つてゐた...
堀辰雄 「續プルウスト雜記」
...この世紀の一七八〇年に先立つ時期の...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...思惟は思惟の敍述に先立つ...
三木清 「歴史哲學」
...第一の部分がつねに既にそれに先立つてゐるのである...
三木清 「歴史哲學」
...彼は肉体よりも先立つ自分の心の危険さを考えた...
横光利一 「上海」
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