...先天的に男というものを知りぬいてその心を試みようとする淫婦(いんぷ)の目とも見られない事はなかった...
有島武郎 「或る女」
...歌人と俳人とではあるいは先天的に体質...
寺田寅彦 「俳句の精神」
...子供によつては先天的に...
徳田秋声 「チビの魂」
...主観の側に先天的に(物そのものと無関係に)具わった規則(空間・時間・範疇・図式・原則など)によって...
戸坂潤 「科学論」
...自然に於て云わば先天的にこのような弁証法の存在を証明することが出来るであろう...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...夫は凡そ言論という観念にはつきものの先天的に見出されるただの名目上の自由に他ならないのであって...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...先天的に忍術を心得ているのだろう...
中里介山 「大菩薩峠」
...神尾のはわざとあざ笑うわけではなく、本来、薩摩の陪臣としての西郷などを、眼中に置いていないのですから、先天的に、鼻の先であしらい得るように生れついているのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...さればといってこの二派が先天的に哲理上こう違うから微塵(みじん)も一致するものでないという理窟(りくつ)も書いてなし...
夏目漱石 「創作家の態度」
...あまりに先天的にレアリスチックな民族が...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...先天的にそれを惡むのだ...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...葵は先天的に夫をもっていた...
久生十蘭 「金狼」
...先天的に貧寒な悪い境遇に置かれた人をケイベツする事と同様に同程度に...
三好十郎 「恐怖の季節」
...わたしは先天的におそれきらっている...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あるいは先天的に・あるいは後天的に・いくらか愛情をもたねばならない人々から...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...先天的にも後天的にもすこぶる意気地なしなのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...先天的に決定して賦課されているものがあるでしょうか...
与謝野晶子 「「女らしさ」とは何か」
...畫は先天的に人間の官能にあるもので本能に近い...
吉川英治 「折々の記」
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