...僕は先天的にも後天的にも江戸っ児の資格を失いたる...
芥川龍之介 「久保田万太郎氏」
...先天的に欠けて居る...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...又先天的にその不具の体格を持つて生れて来なかつたならば...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...子供によつては先天的に...
徳田秋声 「チビの魂」
...主観の側に先天的に(物そのものと無関係に)具わった規則(空間・時間・範疇・図式・原則など)によって...
戸坂潤 「科学論」
...この理論によると世界の人種の間には先天的に優劣の差があるのであって...
戸坂潤 「辞典」
...衝突は先天的に必然的だろう...
戸坂潤 「社会時評」
...先天的に明白なものである...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...先天的に反乱をいやがる...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ことに、人が幾人ふえようとも、先天的に、話相手というものの見出せない不具な少年にとっては、かえってこの台所の城廓が、安住所でもあり、避難所でもあり、事務所でもあり、読書室でもあって、甘んじてここに納まって、職務以外の悠々自適を試みているというわけです...
中里介山 「大菩薩峠」
...清澄の茂太郎が、物に好かれる性質を、先天的に、極めて多量に持ち合わせて生れたことは申すまでもありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...先天的に貴族主義の権力感情を持たないからである...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...あまりに先天的にレアリスチックな民族が...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...さうした道具の扱ひに先天的に不適当な性質を知つてゐたから戯れにもそんな物には手を触れたこともなかつたのです...
牧野信一 「舞踏会余話」
...その先天的にある精力を自己と云いたい...
宮本百合子 「大いなるもの」
...この女に先天的にこんな明るい運があつたのだ...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...さらに先天的に夜話の議長であり...
柳田国男 「雪国の春」
...その才分の先天的にない人が...
吉川英治 「折々の記」
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