...つい先ごろドイツにおいて彼自身...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...先ごろ李陵の使いとして漠北(ばくほく)から「戦線異状なし...
中島敦 「李陵」
...そなたはますます変ってゆくそうな――まずまずそれも結構じゃろうよ」「露月はそなたが先ごろより...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...「では、何月何日に、ご城下まで兵を率(ひき)いて参らん」と、約束して関羽は立帰ったのであるが、その折、はなしのついでに、義弟の張飛が、先ごろ、楼桑村の附近や市(いち)の関門などで、事の間違いから、太守の部下たる捕吏や役人などを殺傷したが、どうかその罪はゆるされたいと、一口ことわっておいたのである...
吉川英治 「三国志」
...四洛陽にある何進(かしん)は、先ごろ来、檄を諸州の英雄に飛ばして、天下の府、枢廟(すうびょう)の弊(へい)や今きわまる...
吉川英治 「三国志」
...仲翔は、つい先ごろ、野にかくれたばかりだが、またすぐに見出されて孫策の命を聞くと、「人ひとりの命を助けるためとあれば」と、友人の医者を伴い、さっそく宣城へやってきた...
吉川英治 「三国志」
...先ごろ、突如、六波羅の大検挙が一せいにおこなわれた日には、彼は運よく、家にはいず、宮中にもいなかった...
吉川英治 「私本太平記」
...鎌倉方の湯浅定仏は、赤坂の焼け城を修築して、そのあとに入り、それもほぼ竣工(しゅんこう)したので、先ごろらい、しきりに兵糧を運び入れていた...
吉川英治 「私本太平記」
...先ごろから出雲沖に待機させてある――という吉致の口上だった...
吉川英治 「私本太平記」
...いかに油断のならぬお方(かた)であるかは」「されば、昼夜をわかたず、花山院のまわりには、武士を立たせ、篝火屋(かがりや)を設け、おさおさ警固はゆるめておりませぬ」「にもかかわらず、先ごろは、囲(かこ)いを破って、公卿の二、三や、菊池肥後守が脱走して逃げ、宇都宮も出家に化けて遁(のが)れ去ったとあるではないか...
吉川英治 「私本太平記」
...先ごろ、また小牧の対峙中(たいじちゅう)、かれは大胆にも、秀吉方の田中砦(たなかとりで)と二重堀の附近まで入りこんで、白馬に乗った敵将一名を、部下六人で生捕りにし、重大な敵の機密を、家康のものとしたりして、家康も、しかと覚えている若者だった...
吉川英治 「新書太閤記」
...先ごろも少なからぬ損傷をうけている...
吉川英治 「新・水滸伝」
...先ごろからの強訴(ごうそ)一件で...
吉川英治 「親鸞」
...先ごろのような焦躁(しょうそう)では決してない...
吉川英治 「親鸞」
...先ごろから高野(こうや)へ入って出家しているそうじゃ……...
吉川英治 「親鸞」
...しかしもう先ごろの高綱ではなかった...
吉川英治 「親鸞」
...先ごろは、親鸞聖人の大遠忌があり、今夜も親鸞聖人についてご関心の深い、またご信仰の深い皆さまのお集まりと思うのでありますが、私はそうした皆さまにお話し申し上げるほどの何も持っていないんです...
吉川英治 「親鸞聖人について」
...先ごろ書状のうちにもしたためて...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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