...其頃(明治の初年)は芝の石竜子(先々代)や馬道の千枝田(?)が名人で...
内田魯庵 「人相見」
...所轄警察署その他必要な先々へ通知した...
江戸川乱歩 「悪霊」
...明智の行く先々に待伏せしているとしか考えられないのだ...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...それも先々代のですが……...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...であるから考え方は実は理論の行く先々の整合を已に予定しているのである他はないであろう...
戸坂潤 「科学方法論」
...それは先々の人間乃至人間群の生活の歴史のその時々の所産として初めて与えられるものだ...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...先々代からの知遇を得て...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...引っ越して行く先々へ跟(つ)いて来るから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...先々代からの係(かか)りあいがあって...
久生十蘭 「姦(かしまし)」
...先々の道ではどうしてもゼーロンの従順な力を借りなければならぬことを思って私は鞍から降りて成るべく静かな独(ひと)り歩きを試みせしめた...
牧野信一 「ゼーロン」
...私の先々代が荒療治を施された光景を印象強く覚えてゐるのだ...
牧野信一 「剥製」
...同君はその頃私が第一次「苦楽」誌上へ松井君のお祖父さんである先々代五明楼玉輔の自作人情噺「写真の仇討」についていささか書いたので...
正岡容 「わが寄席青春録」
...近頃では私の行先々を追っかけ廻すようにしていらっしゃる...
三好十郎 「樹氷」
...しかも呼込まれる先々が大抵レコが留守だすケニ間違いの起り放題で...
夢野久作 「近世快人伝」
...しかし漂泊(ひょうはく)して行く先々の人情はすでに政職の頼りに考えていた知己とは違っていた...
吉川英治 「黒田如水」
...行く先々の軍民は...
吉川英治 「三国志」
...先々の奉公をたのしみに思うと共に...
吉川英治 「新書太閤記」
...そして、「行く先々、前夜のような狼藉者や、この際、何とか平家の恩賞にあずかろうと、慾にかかっている者も無数にある...
吉川英治 「源頼朝」
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