...お母さんが行く先々でお前の事を何んつて云つてるか知つてるかい...
伊藤野枝 「惑ひ」
...幹から枝の先々にまで持ち運ばれていることだろう...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...先々週の、木曜の講義も面白かった...
太宰治 「正義と微笑」
...これが先々代の老僧が威権を振つたあの寺とは何うしてもかれには思へなかつた...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...(明治四十年十一月十日『東京朝日新聞』)三十五気球の競走先々月ベルギーの首府で開かれた万国の気球研究者の会で高価な盃を懸賞にして気球の競走をやらせた...
寺田寅彦 「話の種」
...新しい金箔の光る先々代...
直木三十五 「南国太平記」
...あの女の落ち行く先々を飛び廻って...
中里介山 「大菩薩峠」
...先々帝の皇后である...
蜷川新 「天皇」
...先々はお染と一緒にして――そんな事を勘兵衛が考えていた様子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...先々代の姪の子ということにして自分の家に引取り...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...先々の楽しみを失いたくなかったからだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...私の先々代が荒療治を施された光景を印象強く覚えてゐるのだ...
牧野信一 「剥製」
...年少から寄席を愛(め)で、落語を愛してきた私のその頃のメモは、また他日稿を新たとすることとして、ここではあくまで青春感傷の日の私を中心に大正大震以後から昭和戦前までの落語界の人々について語ってみたいが、その頃東京の落語界には三世小さん、先代圓右、先代志ん生、三語楼、小勝が落語協会の巨頭で、今の左楽、先代燕枝(えんし)、華柳、先々代柳枝、先代助六、先代今輔、先々代正蔵、先代圓生、当代文治が睦(むつみ)会に参加していた...
正岡容 「わが寄席青春録」
...僕老耄相増候得共、先々頑健罷在候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...行く先々の村里の景色にはあるので...
柳田國男 「日本の伝説」
...先代先々代からの種ヲヂもおれば...
柳田国男 「木綿以前の事」
...通る先々の別荘や寺院の門前には...
吉川英治 「親鸞」
...そして、「行く先々、前夜のような狼藉者や、この際、何とか平家の恩賞にあずかろうと、慾にかかっている者も無数にある...
吉川英治 「源頼朝」
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