...*宛名・日付不明先々月の二十二日にここに入れられたまま一昨日はじめて外へ出た...
大杉栄 「獄中消息」
...それでも先々代あたりからお互いに親しく交際している...
太宰治 「水仙」
...このみごとなる文章の行く先々を見つめ居る者...
太宰治 「もの思う葦」
...五六里隔つた町に嫁(か)して行つてゐる寺の先々代の娘の許(もと)まできこえた...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...(明治四十年十一月十日『東京朝日新聞』)三十五気球の競走先々月ベルギーの首府で開かれた万国の気球研究者の会で高価な盃を懸賞にして気球の競走をやらせた...
寺田寅彦 「話の種」
...それで行く先々に仲間の人がいて...
徳田秋声 「縮図」
...南蛮鉄のやうな先々代鉄之丞氏――近頃亡くなつた華雪氏のお父さん――や先代万三郎氏のもあつた...
中勘助 「能の見はじめ」
...派出婦になれば行った先々で折々主人に挑(いど)まれた...
永井荷風 「ひかげの花」
...――その雪舟の幅はいつ頃このお寺に入つたものでせう」「先代――いや先々代の住職がこんなものを好きで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ソリャもう行(ゆ)く先々(さきざき)でうるさいように云(い)う者はあれども...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...竹梅の先々月の払ひをすませる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...この隣りの男は弁護士になる準備で夢中なんだつて!」「どうして学校へ来なかつたの?」「あれこれと先々のことを考へるとすつかり悒鬱になつてしまつてね...
牧野信一 「奇友往来」
...同じく馬場下のやつちや場の娘が貞水(恐らく先々代早川貞水だらう)と「死ぬの生きるのと」云つたと云ふ話や...
正岡容 「寄席風流」
...その頃たまたま久しぶりに東京の席を休んで遊びに西下した先々代林家正蔵君は...
正岡容 「わが寄席青春録」
...先々で食べて下せえよ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...丸の内仲通り十四号の空地で興行したいという願書を××大使の念入りな保証付きで差出したのは先々月……去年の十二月の末であった...
夢野久作 「暗黒公使」
...呉(く)れなければその令嬢の嫁ぐ先々に或る手段を施して呪う...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...諸国行く先々で聞かぬ所はない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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