...或いは画家であっても困ると思って細田氏の行く先々にも度々ついて行きましたが...
海野十三 「三角形の恐怖」
...先々月西森が発狂して自殺したと云ふ噂が頭に蘇つて来たんです...
田中貢太郎 「提燈」
...其れを先々代の家主のかみさんの霊(れい)だと云う...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...であるから考え方は実は理論の行く先々の整合を已に予定しているのである他はないであろう...
戸坂潤 「科学方法論」
...それは先々の人間乃至人間群の生活の歴史のその時々の所産として初めて与えられるものだ...
戸坂潤 「哲学の現代的意義」
...お前が歩いた先々荒しているのはどういう因縁だろう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お小夜の行った先々を当ってみたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...佐渡屋とはどんな係り合ひになつてゐるんだ」「私は先々代の姪(めひ)の子になります」「大分遠いな」「十歳(とを)の時孤兒(みなしご)になつて引取られ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...俺が出入り禁止を食らっているにしても……俺は……レストー夫人が行く先々のサロンの何処にでも俺はいてやるんだ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...先々で、またお願いするとして」「わかりました」転出要請の電文のほかに、転出の理由と目的を説明した簡単な報告書をタイプで打つと、すぐ地階の監倉へ入れられた...
久生十蘭 「ノア」
...先々代の圓蔵である...
正岡容 「寄席行燈」
...さらにその文章の中にはワクでかこんで先々代正蔵君の私の落語界入りのための口上文が書いてあったが...
正岡容 「わが寄席青春録」
...実際は行く先々で補給せられ...
柳田国男 「木綿以前の事」
...行く先々を遮(さえぎ)った...
吉川英治 「三国志」
...――先々、御油断はなりません」折も折、穴山梅雪の非業の死は一行の者の胆をすくなからず寒からしめた...
吉川英治 「新書太閤記」
...その日の行く先々の路傍で...
吉川英治 「平の将門」
...諸国行く先々で聞かぬ所はない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...孔子の行く先々の宿が丹念に記されているのを見るであろう...
和辻哲郎 「孔子」
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