...白旗をひるがへして洛陽に入れるの日に兆したり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...そして二十日過になると、赤痢の方はもう殆んど癒つたが、體が極度に衰弱してゐるところへ、肺炎が兆した...
石川啄木 「鳥影」
...無意識の中に持久戦争への予感が兆し始めておったのである...
石原莞爾 「戦争史大観」
...将来美人画に進もうという兆しがそのころからあったとみえて...
上村松園 「あのころ」
...その髪の上にも創り出そうという兆しの現われを...
上村松園 「車中有感」
...それは画境に一進展の兆しがある場合が多いのである...
上村松園 「棲霞軒雑記」
...私ははじめてわざわいの兆しを見たのです...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「踊る人形」
...意識を取り返す兆しすらない...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「グローリア・スコット号」
...春の光の兆しが見えるような日ばかり続いて如何にも心細かった...
中谷宇吉郎 「映画を作る話」
...さすがに夕近い空には春の兆しの色が見えていた...
中谷宇吉郎 「荒野の冬」
...それはいい兆しなのか...
久生十蘭 「ノア」
...ニタの目の奥にやったという兆しが見えた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「道化玉座」
...後悔の兆しがあった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...その前夜おそくまで仕事をして烟草の量を過した兆しである...
三木清 「思索者の日記」
......
三好達治 「一點鐘」
...動揺の兆しがあらわれた...
吉川英治 「三国志」
...大乱の兆しもみえまする」「どうして...
吉川英治 「平の将門」
...「戦がある」「大乱の兆しが見える」「宮門の戌亥(いぬい)に...
吉川英治 「平の将門」
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