...其底に生命が充溢し...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...差別の豐富を除いて生命の充溢なく...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...自分の心は充溢し難い事と凝集し難い事とを特色とする心である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...胸は感謝の情に充溢(いつぱい)になつてゐて...
石川啄木 「鳥影」
...性の全王国に神聖の気を充溢させ以て再び崇拝の対象とせしめなければならない...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...新約聖書全体が同じ思想を以て充溢(みちあふ)れて居る...
内村鑑三 「聖書の読方」
...日々死に面する如き迫害にありて生命と勇気に充溢(じゅういつ)しているその心理状態は...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...純眞にして充溢した感興が是非とも必要であった...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...「懐中は空虚で心意は充溢」して...
豊島与志雄 「浅間噴火口」
...精力の充溢があるようである...
豊島与志雄 「風俗時評」
...例せば雄鶏が勝気充溢して闘いに掛かるごとく...
南方熊楠 「十二支考」
...たちまち内に充溢してくる生命力が茶碗を置かないうちにありあり分った...
吉川英治 「大岡越前」
...軍備の充溢(じゅういつ)...
吉川英治 「三国志」
...踵(かかと)にまで充溢(じゅういつ)していた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...僕にとつては全く楽しさに充溢した日々である...
淀野隆三 「思ひ出づるまゝに」
...しかも熱に浮かされた自分にはその空虚が充溢に見えるのである...
和辻哲郎 「生きること作ること」
...あらゆる香料や宝石の充溢したかの場所に到達する筈であるかということなどである...
和辻哲郎 「鎖国」
...内部の充溢を投与しようとするのでなく...
和辻哲郎 「創作の心理について」
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