...君の兄上は帆綱を握って...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...今の身分で、これなんぞ、決して奢りではないぞ」「いや、物よりも、お心持が――島津家は、代々世子が二十歳になれば、家督を譲る筈でござりますが、兄上は、四十を越しましてござりましょう...
直木三十五 「南国太平記」
...少し、兄上近側の、若手と取更えられては? 父上」久光は、いつになく、鋭かった...
直木三十五 「南国太平記」
...兄上玄蕃(げんば)様御手討になった上は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...其兄上らしい三十近い兵士(へいたい)さんでした...
広津柳浪 「昇降場」
...杖柱(つえはしら)とも頼みたる父上兄上には別れ...
福田英子 「妾の半生涯」
...台察児(タイチャル)兄上! それを言って下さるな...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...兄上! もはやこれまでです...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...台察児(タイチャル)兄上! ただいま成吉思汗(ジンギスカン)が...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...お兄上のおためには...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...そんな不始末な……」「兄上」「そちは身の行状の悪い通り...
吉川英治 「江戸三国志」
...――兄上だけには一ぺん会って」階下(した)へ行かず...
吉川英治 「大岡越前」
...「兄上――ちょっと外出致しまする……」「どこへでも参るがよい……」と...
吉川英治 「剣難女難」
...今にきっと兄上に代って天晴れなお腕前になるであろう...
吉川英治 「剣難女難」
...「兄上、お人違い遊ばすな、新九郎でござる、弟の新九郎でござります」「待て、其方は何を申しているのじゃ」「や、や、そのお声は?」「人違いとはそちらのことではないか...
吉川英治 「剣難女難」
...「兄上ッ」と片手を構えて何か言おうとすると...
吉川英治 「剣難女難」
...このお子たちの母たる呉夫人も、呉姫も、兪美人(ゆびじん)も、どうか思い止まって下さるようと、私を通じてのおすがりです」「ばかをいえ、この期(ご)になって――」「でも、敗れて後、戟(ほこ)をおさめるよりはましでしょう」「不吉なことを申すな」「すみません、しかし兄上、これが、天下の乱にのぞんで億民の救生に起つという戦なら、私はお止めいたしません...
吉川英治 「三国志」
...父上は? 兄上は?」と...
吉川英治 「新書太閤記」
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