...兄上様」「いや」「御菓子に毒を入れたのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...其兄上らしい三十近い兵士(へいたい)さんでした...
広津柳浪 「昇降場」
...世間の噂(うわさ)になるようにしたんです」「兄上が云ったのか」「兄がいいました」「理由はなんだ」と六郎兵衛が訊いた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...私は兄上の許しを受けて...
吉川英治 「江戸三国志」
...いわぬか」「……書きます」「なに、書くと」「け、けれど、兄上...
吉川英治 「大岡越前」
...お兄上の主殿どのから...
吉川英治 「大岡越前」
...「眼(め)を開けい……眼(まなこ)を開けてこの切ッ尖を見ろ! そちの迷夢を醒(さ)ましてくれる」「兄上……」喉を締められながら...
吉川英治 「剣難女難」
...「どう思案いたしても、そ、そ、そなたを殺すことは出来ぬからじゃ……兄の切腹は、今思いついたことではない、昨日から……こ、こころの裡で覚悟していたことなのだ……」「えっ、では兄上には、昨日からこの新九郎に代ってお命を捨てるお心でござりましたか」「弟ッ……」重蔵は朱(あけ)の手を伸ばして彼の体を引き寄せた...
吉川英治 「剣難女難」
...「いや兄上」と改まって...
吉川英治 「三国志」
...兄上はどうした」幔幕(とばり)をうしろの床几(しょうぎ)に腰かけて...
吉川英治 「私本太平記」
...お兄上正成どのも...
吉川英治 「私本太平記」
...「兄上もたしか、兵学はお学びでしたな」「ムム、少しはな」「いや、少々なことではない...
吉川英治 「私本太平記」
...「御用がすめば、三左どのを、およびして来ますから、それまで、待って下さいというのに、どうして兄上は、そんなに……」「筑前どのが、お帰りのあとでは、間にあわんから、急(せ)いておるのだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...そして、「兄上、兄上...
吉川英治 「平の将門」
...おれがどうするか」「――が、兄上...
吉川英治 「平の将門」
...馬鹿め」「兄上、な、なんでそんなに」「手を出すなっ...
吉川英治 「松のや露八」
...六「どうなすった兄上」伝七郎の余りに元気な様子は...
吉川英治 「宮本武蔵」
...おさらばです」右門は、別れかけたが、ふと、「兄上、この女」と、橋の欄(らん)に縛られているお由利を、彼はまだ痛々しげに、眼から捨てきれない容子で訊いた...
吉川英治 「柳生月影抄」
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