...兄いさんは学士になつて...
オイゲン・チリコフ Evgenii Nikolaevich Chirikov 森林太郎訳 「板ばさみ」
...「昨夜(ゆうべ)兄いさんが来たわよ...
徳田秋声 「のらもの」
...「兄い、気をしっかり持たなくちゃいけねえ」「あッ、抜いちゃいけません、先生、お抜きなすっちゃいけません、抜いてしまっちゃ納まりがつきません」がんりきは引続いて囈言(うわごと)ばかり言っています...
中里介山 「大菩薩峠」
...「兄い、うめえ肴(さかな)があるから一口湿してみてはどうだい」「俺(おい)らは酒は飲めねえんだ」と米友は断わりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...七兵衛兄いの前(めえ)へてえしても話にならねえ――というのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...かかる親切と信念の下に、米友ほどの豪傑に三助の役を勤めさせながら、それを恩にも威にも着ないこの動物は、「兄い、もういいかげんでいいやな、そんなにめかしたって誰もかまっちゃくれねえんだ、それよりか、おいらを少しの間でもいいから野放しにしてくんな、あんなに広い原っぱがあるじゃねえか、あれ見な、あの森には真紅(まっか)な柿の実がなっているよ、栗も笑(え)んでらあな、ちっとばかり放して遊ばせてくんなよ」こういうような我儘(わがまま)で、米友の親切を振りもぎりたがって暴れているのみであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...安直兄い――の渇望する江戸ッ子らしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...「下駄っかけの兄い...
中里介山 「大菩薩峠」
...「おい、兄い、よく見て置きな、明日になると、お前のその笠の台と、胴体とが、上と下への生き別れだよ――首が落っこっても痛くねえように、土をやわらかに掘りふくらめといてやるぜ」と、ひにんが小声で戯れに晒し者に言いかけました...
中里介山 「大菩薩峠」
...友兄いほどにはないが...
中里介山 「大菩薩峠」
...「神々のへど」集中でも「兄いもうと」及び「神々のへど」の二篇を最も好むものであります...
堀辰雄 「「神々のへど」」
...「大した勢いだの? だが、兄いたち、まあ、夜よ中の、じたばたさわぎだけは止めて貰おうかい...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...お兄いさんに一升買へえ...
三木竹二 「いがみの権太」
...文芸懇話会賞というものをその作「兄いもうと」に対しておくられた室生犀星氏は...
宮本百合子 「明日の言葉」
...いかさま彼ら兄い連の御蔭で繁昌しているものと見えた...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...すぐに親方とか兄いとかにあおいだ...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...雲霧(くもきり)の兄い」と...
吉川英治 「江戸三国志」
...「おッ仁三兄いじゃねえか...
吉川英治 「剣難女難」
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