...例へばお兄いさんとか伯父さんとかいふ方の御不幸が此頃有りましたらう...
内田魯庵 「人相見」
...「兄いもうと」というのを...
太宰治 「弱者の糧」
...「兄いさんて誰れよ...
徳田秋声 「のらもの」
...「友兄い、籠さんが呼んでるよ」集まった者共が、声を合せて呼んでみたけれども、友兄いなる者は、返事もしなければ姿も現わしません...
中里介山 「大菩薩峠」
...友兄いなるものは返事もせず...
中里介山 「大菩薩峠」
...恐縮しながら水棹(みさお)を置き、鉢巻を取りながらやって来ると、「兄い、おめえは土地の人か」田山白雲が、調子をおろして尋ねてみますと、若衆(わかいしゅ)ははにかみながら、「へえ、これでも土地っ子には土地っ子ですが、少しよその方へ行って遊んで参りました」「そうだろう、おめえ、なかなか色男だ、津の宮の茶店でも女共が、お前のことをなんのかんのと騒いでいた」「恐れ入っちゃいます……ではお辞儀なしに一ついただきます」兄いは、白雲のくれた杯を、頭をかきながらいただいて、一杯飲みました...
中里介山 「大菩薩峠」
...友兄いや」「うむ」「うむ――はいけねえよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...かかる親切と信念の下に、米友ほどの豪傑に三助の役を勤めさせながら、それを恩にも威にも着ないこの動物は、「兄い、もういいかげんでいいやな、そんなにめかしたって誰もかまっちゃくれねえんだ、それよりか、おいらを少しの間でもいいから野放しにしてくんな、あんなに広い原っぱがあるじゃねえか、あれ見な、あの森には真紅(まっか)な柿の実がなっているよ、栗も笑(え)んでらあな、ちっとばかり放して遊ばせてくんなよ」こういうような我儘(わがまま)で、米友の親切を振りもぎりたがって暴れているのみであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...また何というドジを踏みやがったんだ」「兄い...
中里介山 「大菩薩峠」
...松の風よたとん(四谷っとんびの略称)安直兄い木口勘兵衛尉源丁馬どうしてこの連中が今ここへ...
中里介山 「大菩薩峠」
...大部屋の兄いでげすと...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの米(よね)とか友(とも)とかいう変てこな兄いが...
中里介山 「大菩薩峠」
...そっちの方の大たぶさの兄いが...
中里介山 「大菩薩峠」
...「兄い、好い機嫌だネ」ガラッ八は横へ廻って、ポンと肩を叩くと、「何を言やがる、手前が奢(おご)った酒じゃあるめえし、好い機嫌だって悪い機嫌だって、文句を言われる覚えはねえ、すっ込んでいやがれ、丸(まる)タン棒奴(ぼうめ)」どうも恐ろしく悪い口です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「半蔵兄い、済まねえが一肌脱いじゃくれまいか」事件が切迫したある日、平次は思い入った様子で、こう言いました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いかさま彼ら兄い連の御蔭で繁昌しているものと見えた...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...仁三兄い――」と声を立てた連中も...
吉川英治 「江戸三国志」
...「おッ仁三兄いじゃねえか...
吉川英治 「剣難女難」
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