...兄は馬を裏の馬小屋へ入れて飼葉を拵らへる...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...兄嫁との間に四人も子供をつくってさ...
梅崎春生 「幻化」
...被害者の実兄と女中と僕とは...
江戸川乱歩 「悪霊」
...私が兄の指紋だと信じ切っていたのは...
江戸川乱歩 「双生児」
...けふは兄の着物を借りて着てゐた...
太宰治 「道化の華」
...兄姉達と戯れ笑ひ乍ら明く楽しい灯の下で食卓をかこんだ頃の事が忘れられず...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...あなたはもしお兄さまにお会いになりたいなら...
夢野久作 「ルルとミミ」
...もっとも、おれもはじめからその見込みで入ったわけではなし、兄貴の差図で入ったのだから、手柄の半分はお前の方へ譲ってもいいようなものだが、兄貴だって、この代物(しろもの)がこの通りということはまだお気がつくめえな...
中里介山 「大菩薩峠」
...他人とは見えない」「兄妹と見えますか」「夫婦さ...
夏目漱石 「虞美人草」
...兄も嫂(あによめ)もその河の見える座敷と取換えて貰おうと云い出した...
夏目漱石 「行人」
...兄はそれを見て、「お貞さん余計な事を話して御気の毒だったね...
夏目漱石 「行人」
...「兄(にい)さん...
夏目漱石 「それから」
...血を分けた兄弟とは思われません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この長兄は、要心深く戦争の批判を避けるのであったが、硫黄島が陥落した時には、「東条なんか八つ裂きにしてもあきたらない」と漏(もら)した...
原民喜 「壊滅の序曲」
...兄の一家族や寡婦の妹と一緒に農家に避難した僕は...
原民喜 「火の唇」
...台察児(タイチャル)兄上!刻々殖えた避難民の群集は...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...一長兄の榮一が奈良から出した繪葉書は三人の弟と二人の妹の手から手へ渡つた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...ところが、この兄も、そんなやさ男のくせに、じつはなかなか剛情な人だった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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