...もう兄は地獄へ行ってしまった後だった」「兄さんは天誅に値する方ですか」「故人の罪悪をここで一々復習して死屍に鞭打つことは差控えましょう...
海野十三 「地獄の使者」
...右のが兄さんの谷山二郎(じろう)君だ...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...きっとあの世にいる兄の耳にも聞えたと思うと...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...そしてそれが兄の筆から出た英文の著作の中では...
岡倉由三郎 「茶の本」
...同型の長兄の死顔を思ひだしてゐた...
徳田秋声 「町の踊り場」
...兄の兵隊のシモンとそのお嫁さんが...
トルストイ Tolstoi 菊池寛訳 「イワンの馬鹿」
...それを一々兄の前に並べるのはとうてい自分の勇気ではできなかった...
夏目漱石 「行人」
...まさか實の兄とは知らず...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...内儀の遠縁とかまた従兄(いとこ)に当ると言いますから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...僕は一向に答へる様子もないので再び兄貴に向つて...
牧野信一 「ガール・シヤイ挿話」
...何でも兄さんの着物をそつと易者へ持つて行て見て貰つたんですつてさ――だけど兄さんは本当に今云つたやうな事を信じて居るのですか...
牧野信一 「爪」
...九郎右衛門は兄の訃音を得た時...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...兄に対するやうな思慕を感じるのであつた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...これ限りの縁ぞと書いた切れ状を」「あ……兄上」「まあ...
吉川英治 「大岡越前」
...快全の兄弟のひきいる食糧輸送の一隊が...
吉川英治 「私本太平記」
...六兄弟(ふたり)は...
吉川英治 「親鸞」
...兄弟は、雀躍(こおど)りせんばかり欣(よろこ)んで、やがて、頼朝の密使、藤九郎盛長を導いて来た...
吉川英治 「源頼朝」
...兄の影を見たので...
吉川英治 「柳生月影抄」
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