...「でも御兄様は御優しくはなくつて?」――やがて照子は小さな声で...
芥川龍之介 「秋」
...兄と清子の間に遠慮が明瞭(あり/\)と見えた...
石川啄木 「鳥影」
...兄さんと二人で砂浜へ裸足(はだし)で飛んで出て...
太宰治 「正義と微笑」
...私の兄は當時唯一の帝國大學(今の東京帝國大學)英文科の卒業で...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...兄のカフスの汚れに目を止めた...
戸田豊子 「歩む」
...地から湧いたか」「丁馬親分――安直兄い...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分はそれでも兄が先刻(さっき)の会談のあと...
夏目漱石 「行人」
...「兄貴はそれでも少し金が溜(たま)ったと見えるな...
夏目漱石 「明暗」
...可愛い盛りの娘一人を殺された親なり兄弟なりの心持になつて御覽なさい」「え...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...少し飲んだビールで忽(たちま)ち兄は皮膚に痒(かゆ)みを発していた...
原民喜 「永遠のみどり」
...高橋兄の家へ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...やはり兄弟は面白いものね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...はずみを食って仙太土手の傾斜をゴロゴロ転り落ちて来る――舞台前端へ)仙太 ウーッ! 兄さあんっ!(役人...
三好十郎 「斬られの仙太」
...二十四日には柏軒が兄に狩谷斎の女(ぢよ)俊(しゆん)の病を...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...お兄さん! (笑う)お兄さんたら! しらん顔なんかして!美美お帰んなさい...
森本薫 「華々しき一族」
...元より兄や姉に聞くことも...
山本禾太郎 「仙人掌の花」
...兄や父のいる諏訪へ帰って...
吉川英治 「私本太平記」
...いい加減にしろ」叱ったのは兄貴分の燕順である...
吉川英治 「新・水滸伝」
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