...それを姉は、他人だから、何とか、かとかけちな厭(いや)みを云ふので、兄はかげで、あんなことを云はれても、さう心配しないでをれと云うて呉れた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...きっとあの世にいる兄の耳にも聞えたと思うと...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...兄さんがしっかりしているから...
太宰治 「正義と微笑」
...兄はどこまでもいつもの晩と同じようでありました...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...四十兄は三階の日に遠い室(へや)で例の黒い光沢(つや)のある頭を枕(まくら)に着けて仰向(あおむ)きになっていた...
夏目漱石 「行人」
...たくさんおった兄弟が一疋(ぴき)も見えぬ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...お神さんの兄(あに)さんで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何しろ八五郎といふいゝ兄さんが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...たつた一人の兄は二度も兵隊にとられて...
林芙美子 「うき草」
...兄や家に別れる日が近づくにつれて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...「誰か来たのかい?」「兄が戻ってきました...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...才次は平生胸の中にもだもだしている不満な思いを兄にこそ洩らし栄(ばえ)がするように感じて...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...ソヴェトの若い新市民たちは、親、兄、姉のような自覚をもって、革命前後を経験しなかった...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...更に次兄とあるのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...又は故郷から仕送る父兄達なぞ...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...左の手に蝋燭(ろふそく)を持つて兄の背後(うしろ)に廻(まは)つたが...
與謝野寛 「蓬生」
...どうしたものだろう」「うちの大将とは」「兄貴さ」「この都にいるうちは少しことばをつつしめ...
吉川英治 「三国志」
...拙者こそ、兄上に、蹴られても打たれても、お詫びの償(つぐな)いのない不孝者です」「ばか云え...
吉川英治 「松のや露八」
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