...私の元結(もとゆい)を切って頂戴...
泉鏡花 「婦系図」
...元結は文七であるより以上にたまらない...
辻潤 「ふもれすく」
...元結(もとゆひ)を探しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...初元結(はつもとゆい)にはとてもおよばない...
長谷川時雨 「紫式部」
...その、初元結は、浜子のうちのも、あたくしのうちのも震災でどうなったかわからなくなってしまった...
長谷川時雨 「紫式部」
...加擔人(かたうど)は車屋の丑に元結よりの文(ぶん)...
樋口一葉 「たけくらべ」
...髪は白元結(もとゆい)できりりと巻いた大髻(おおたぶさ)で...
久生十蘭 「鈴木主水」
...元結(もとゆい)の紙糸(かみいと)を捻(よ)る等に過ぎざりしもの...
福沢諭吉 「旧藩情」
...「文七元結」つい先ごろも六代目が上演して好評だった「文七元結」は圓朝の作ではなく...
正岡容 「我が圓朝研究」
...白元結を掛けることも禁じてある...
三田村鳶魚 「物貰ひの話」
...結びつる心も深き元結ひに濃き紫の色しあせずばと返歌を奏上してから大臣は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...元結(もとゆい)の切れたさんばら髪の幾筋かが...
山本周五郎 「さぶ」
...手早くふつふつと元結を切り...
山本周五郎 「契りきぬ」
...旦那のそぶりでちゃんとわかってました」とおつねは元結をしめながら云った...
山本周五郎 「ひとでなし」
...元結(もとい)のゆるみに...
吉川英治 「私本太平記」
...お喜乃は元結箱を下ろして...
吉川英治 「治郎吉格子」
...床屋廻りの元結売りをしているという事はわかるが...
吉川英治 「治郎吉格子」
...元結(もとゆい)はかえなかったが笄(こうがい)や櫛をもって...
吉川英治 「新書太閤記」
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