...流行と優しい心、と、この二つを二つながら、満足させた人の微笑である...
芥川龍之介 「パステルの龍」
...」サイラスはこの高貴な人の優しい態度を嬉しく思つた...
ロバート・ルイス・スティーヴンソン 佐藤緑葉訳 「醫師と旅行鞄の話」
...三藏はこのお若の言葉を聞いて小光はどんな顏をしてゐるであらうかと竊に其方を見ると少し濕ひのある眼に優しい光りを湛へてぢつと自分の顏を見入つて居た小光の視線とはたと出逢つた...
高濱虚子 「俳諧師」
...上方(かみがた)に近い優しい口の利き方などをして...
徳田秋声 「あらくれ」
...船梯子(ふなばしご)や欄干や船室の壁や種々(いろ/\)の綱なぞに優しい神秘の影を投げるので...
永井荷風 「黄昏の地中海」
...あるいはまた歌麿(うたまろ)の浮世絵から味うような甘い優しい情趣に酔わせるからであった...
永井荷風 「夏の町」
...――あの娘は優しい顔をしているが大した気性者(きしょうもの)だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...高貴な優しい室生犀星であるだらうか? 僕の心の底には...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...こんな優しい可愛い娘さんだつたのかと...
原民喜 「魔のひととき」
...なんて優しいのでしょう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...残酷やら不幸やら優しい心やらが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...ラルフ・ダッシュウッド卿は全くのおまけでしょう」ラルフの笑い声には優しい響きがあった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...こうした優しい性質の婦人と夫婦になりえたら幸福であろうと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一つは大きく一つは小さい優しい足音を...
室生犀星 「みずうみ」
...」役人は極(ごく)優しい声でこう云った...
モルナール・フェレンツ Molnar Ferenc 森鴎外訳 「破落戸の昇天」
...優しい光を慕って...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...心は實に優しいもんだ...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...義弟(おとうと)の自分にも優しい人であっただけに...
吉川英治 「新書太閤記」
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