...しかしそこにも儕輩(さいはい)の嫉妬や彼の利益を失うまいとする彼自身の焦燥の念は絶えず彼を苦しめていた...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...儕輩(さいはい)の詩人皆多少憂愁の思想を具(そな)へたれど...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...キリスト教界の名士としてもまた儕輩(せいはい)に推(お)されていたゆえ...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...斯かる氣質なれば時頼は自(おのづ)から儕輩(ひと/″\)に疎(うとん)ぜられ...
高山樗牛 「瀧口入道」
...「十五歳の頃春琴の技大いに進みて儕輩(さいはい)を抽(ぬき)んで...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...儕輩(さいはい)相※(あいせめ)ぐようなあさましい人間の寄り合いを尋ね歩いて...
寺田寅彦 「備忘録」
...これを好める儕輩は*眷屬あらず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...*ユウポルボスは槍術に騎馬に奔馳に同齡の儕輩ひとしく凌ぐもの...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...内心伯の退隱を希望し居たる儕輩も...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...その儕輩(さいはい)よりも群を抜いていた...
直木三十五 「南国太平記」
...儕輩(せいはい)の中(うち)子とわれとの二人なり...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...儕輩(さいはい)の誰彼が恐れるのはこの顔だ...
中島敦 「牛人」
...儕輩や部下にしか見せなかったあの残忍な顔である...
中島敦 「牛人」
...彼らの儕輩(せいはい)の中島元八がそれを裏付けていた...
本庄陸男 「石狩川」
...しかし此人はわたくし共青年を儕輩として遇し...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...劍術は儕輩(せいはい)を拔いてゐて...
森鴎外 「ぢいさんばあさん」
...剣術は儕輩(せいはい)を抜いていて...
森鴎外 「じいさんばあさん」
...多才能弁を以て儕輩(せいはい)に推されていた...
森鴎外 「渋江抽斎」
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