...故に彼はこの僭上を罰するに「多數」と一致せざることを以つてするのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...ずいぶん僭上(せんじょう)な呼び方かも知れませんが...
中里介山 「大菩薩峠」
...毛布と称するのはもはや僭上(せんじょう)の沙汰であって...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...その僭上(せんじやう)振りを苦々しく思ひ乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...碌でもない子を幾腹(いくはら)も産(う)ませるなんざ僭上の沙汰だよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...僭上(せんじやう)沙汰の凉み船のことに觸れると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...僭上(せんじやう)の限りです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「成程こいつは、江戸開府(けえふ)以来だ」金沢町は言うまでもなく、神田から下谷へかけて、五本の指に折られた大地主、江島屋の構えは町人にしては贅(ぜい)に過ぎるほどで、四方にめぐらした板塀の厳重さ、その上に植えた忍び返しは、天に向って振り立てた、無気味な武器にも似て、僭上の限りです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...聊(いさゝ)か僭上な構へで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...金持ちの町人の奢(おご)り僭上(せんじやう)も相當で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ふたつには袁紹が帝位をのぞむ僭上(せんじょう)を懲らし...
吉川英治 「三国志」
...僭上(せんじょう)の罪かろからずと...
吉川英治 「三国志」
...彼の僭上(せんじょう)と軍律にそむくの罪をきっと問わねばならん」と...
吉川英治 「三国志」
...僭上ながら自分は当今のみかどを...
吉川英治 「私本太平記」
...その僭上は、おゆるしのほどを」「なんの、軍事も諸政もすべてを捨てた恭順(きょうじゅん)の身...
吉川英治 「私本太平記」
...さような僭上(せんじょう)ではございません...
吉川英治 「私本太平記」
...僭上などと日ごろの行儀(ぎょうぎ)は...
吉川英治 「私本太平記」
...もう彼の偽官(ぎかん)だの僭上説を...
吉川英治 「平の将門」
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