...さるを僥倖(げうかう)にもその夕我を尋ねし人なく...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...太初の僥倖は何よりも大気の層と層とのなす層をして凸レンズたらしめなかつたことにあることを思ふと楽しい...
李箱 「線に関する覚書2」
...いかに万死に一生の僥倖(ぎょうこう)を得て...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...僥倖も僥倖……ほとんど僥倖という言葉でも言い表せないくらいの僥倖……言わば万に一つ億に一つの...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...小さい銀行員の僥倖(ぎょうこう)も非常である...
ダウィット Jacob Julius David 森鴎外訳 「世界漫遊」
...多大に世間から愛讀されたのは豫想外の僥倖であつた...
土井晩翠 「「雨の降る日は天氣が惡い」序」
...結婚の当日伯母の怒りを買って古靴を投げつけられたのがかえって僥倖(ぎょうこう)になったという...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...どんな僥倖(ぎょうこう)に廻(めぐ)り合わんとも限らんからね」と迷亭は鈴木君に対しても主人に対するごとく毫(ごう)も遠慮と云う事を知らぬ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...たとい僥倖にもせよ...
福沢諭吉 「旧藩情」
...何んでもツベコベと僥舌(しやべ)ツたけれども...
三島霜川 「昔の女」
...己れの力を量らずひたすら僥倖を冀(こいねが)うが人情だ...
南方熊楠 「十二支考」
...これは僥倖(ぎょうこう)というべきである...
山本周五郎 「山彦乙女」
...それがなかったのは彼のために僥倖(しあわせ)でした...
吉川英治 「江戸三国志」
...けれどただ一つの僥倖(ぎょうこう)は...
吉川英治 「三国志」
...死一等を減じられただけでも僥倖(ぎょうこう)とせねばならぬ...
吉川英治 「私本太平記」
...味方についてくるとはなんたる僥倖(ぎょうこう)...
吉川英治 「神州天馬侠」
...九死一生の僥倖(ぎょうこう)をのぞむこと...
吉川英治 「新書太閤記」
...ひとつの僥倖があった...
吉川英治 「随筆 新平家」
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