...持てるを持たずとする虚僞に比すれば遙かに上品ぢやないかと今一つの聲が慰める...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...體面國大總領僞善氏の地獄に墮つるを快げに瞰下する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...僞善(ぎぜん)の花よ...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...僞善(ぎぜん)の花よ...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...僞證するなかれだよ」「そうじゃねえ...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...折しも寶庫開扉にて眞僞は知らず...
内藤湖南 「寧樂」
...虚僞と不眞實を何(ど)れ程眞實らしく語り得るかと云ふ其の手腕を見るのにある...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...その虚僞と隙間の意識が何物よりも私には苦痛なのだ...
南部修太郎 「疑惑」
...何にかしら僞善的な不調和さを感じさせるところに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あとの二つは僞物だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...曾て『疾風』が扮裝したのは僞の中氣でしたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...吾々が「惡しき永遠性」乃至「僞りの永遠性」と呼んだこの無終極性である以上...
波多野精一 「時と永遠」
...私を毒々しい激情と下劣(げれつ)な精神と危險な僞瞞との混成物と見なしてゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...私のことを僞善者だと蔑(さげす)んでしまふ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...私は大變に喜ばしく落着いて滿足だつたゞらうか? 自分自身を僞(いつは)らない爲めには私は答へなければならない――否...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...僞りだ――僕には何も彼も見えて...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...陶器は悉く僞物ばかりであつた...
室生犀星 「渚」
...その強い眼の美しさは怜悧と我ままと大膽と媚弄と僞瞞と情慾と巧利的な果斷とさうして間もなく數人の愛人を同時に巧に操縱するであらうと思はれるある不純な光りの萌芽を潛めてゐた...
横光利一 「悲しみの代價」
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