...未だ實現せざる理想を主張する者は僞善者である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...又その時代の僞善と愚鈍とに反抗して育つて來たために...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...嘘と僞りの奴とて掠め奪わん欲望に廉恥を忘れしときのことなり...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...僞善(ぎぜん)の花よ...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...不審には不審をもつて葛卷がT新聞の記者T君に、僞物であるとか、疑はしいとか、實物もみてゐないで講釋をしてゐたのは、第二卷のカバーに使つた河郎之圖、十四卷の青中先生逍遙遊之圖、十七卷の山吹之圖、十八卷の盃自畫讚、などとともに僕に芥川が渡してゐた遺書(遺書といつてよいか、芥川は僕にさんざん口でいろいろこまかくしやべつておいてゐながら、死後よくせきの場合これをあけてくれと白の角封筒に封じたものを數度渡してゐた)の一つに對してである...
小穴隆一 「二つの繪」
...もしくは知らず/\其の本然の要求に反して虚僞の生活を營むに至る...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...もし私がかやうに明晰に判明に知覺する何等かのものが僞であることが嘗て生じ得るならば...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...その他は誤り又は僞にしたい...
内藤湖南 「大阪の町人學者富永仲基」
...」流水の憤慨に對して自分はさう云ふ惡風の起つて來た根本は明治の僞善的文明の致す處であらうと論じた...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...本阿彌(ほんあみ)の鑑定(めきゝ)で僞物と解り...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どうせ所名前も僞(にせ)だらう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...更に之を盜賊や詐僞師が刹那の不義の快樂を貪りつゝ而かも戰々兢々として居るのに喩へてもよろしい...
原勝郎 「足利時代を論ず」
...僞りにても此世に思ひがけざりしお詞を聞きて...
一葉 「暗夜」
...彼は熱心に彼の「ルウベンスの僞畫」を虚空に描いてゐた...
堀辰雄 「ルウベンスの僞畫」
...現在名乗っている名前さえ虚僞か本当か分からない...
松本泰 「宝石の序曲」
...或ひはむしろ道徳の社會性といふが如き理論は現代に特徴的な僞善をかばふためにことさら述べられてゐるやうにさへ見えるのである...
三木清 「人生論ノート」
...その強い眼の美しさは怜悧と我ままと大膽と媚弄と僞瞞と情慾と巧利的な果斷とさうして間もなく數人の愛人を同時に巧に操縱するであらうと思はれるある不純な光りの萌芽を潛めてゐた...
横光利一 「悲しみの代價」
...うづ高い僞印の山が證據物件として法廷に積まれた...
吉川英治 「折々の記」
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