...僅かにその苦しい心を慰める...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...僅かな事しか気がつかないが...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...大隈伯の威望と伎倆と有て僅に進歩党の頽勢を支持すと謂ふべきなり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...僅かの坪数ながら...
豊島与志雄 「「自然」」
...それは台北から汽車で僅か三十分の距離で...
豊島与志雄 「台湾の姿態」
...彼が知ってる歌はごく僅かだったが...
豊島与志雄 「三木清を憶う」
...われわれが新橋の停車場(ていしゃじょう)を別れの場所、出発の場所として描写するのも、また僅々四、五年間の事であろう...
永井荷風 「銀座」
...もしこれが西洋であるならば少くも一世紀二世紀を要すべき思想の變化をば自分は僅か五年十年の短時間に見る事が出來る...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...彼等(かれら)は少時(しばし)の休憩(きうけい)にも必(かなら)ず刈(か)り倒(たふ)した麥(むぎ)を臀(しり)に敷(し)いて其(そ)の白(しろ)い卯木(うつぎ)の下(した)に僅(わづか)でも日(ひ)を避(さ)ける...
長塚節 「土」
...それからといふものは三年(ねん)も臥(ふせ)つた儘(まゝ)で季節(きせつ)が暖(あたゝ)かに成(な)れば稀(まれ)には蒲團(ふとん)からずり出(だ)して僅(わづか)に杖(つゑ)に縋(すが)つては軟(やはら)かな春(はる)の日(ひ)をさへ刺戟(しげき)に堪(た)へぬやうに眩(まぶ)しがつて居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...僅かに一穂の孤灯を挑(かか)げ...
中山太郎 「本朝変態葬礼史」
...僅に其一時を過れば又これを問はず...
福沢諭吉 「帝室論」
...僅かに機械蕎麦位で我慢をして来たのであります...
村井政善 「蕎麦の味と食い方問題」
...だから僅かばかり西に離れて芸州の高田郡などに行くと...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...僅かな数で木にとまっている時には...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...僅かな間に、久米一の痩(や)せ衰(おとろ)えたことは非常なものであった...
吉川英治 「増長天王」
...私につきまとう都市に僅かにある丸い頂点の無窓塔と類似性を持っていた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
...私の手には帶でくるんだ着物だけが僅かに殘つてゐた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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