...毎年一ぺんは手いれをしないとレコードは傷むし...
江戸川乱歩 「探偵小説このごろ」
...溯れば私の心の傷む思いもそれからそれへと際限がなかった...
「草藪」
...『パトロクロスの死を傷む恨いさゝか晴らしたり...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...アカイア勇士食斷ちて死者を傷むは不可ならむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...天の返響地の叫び恨の聲か慰めか過ぐるを傷む悲みか來るを招く喜びか無常をさとすいましめか望を告ぐる法音か...
土井晩翠 「天地有情」
...去年米貴闕軍食 去年米貴(たか)くして軍食を闕(か)き今年米賤太傷農 今年米賤(やす)くして太(はなは)だ農を傷むその文句のつぎには...
中谷宇吉郎 「詩人への註文」
...お龍さん足が傷むだらうと私の鞋を解いて石でたゝひて呉れました...
楢崎龍、川田雪山 「千里駒後日譚」
...結び目の端つこの方が先に傷むものだ」「?」「髯面の四十男が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一瞥にさえ心の傷む風景だった...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...ひどく傷むようでございました...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...足首がまだひどく傷むからだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...倒れれば刀(とう)が傷む...
森鴎外 「鶏」
...しんしんと傷む心を...
吉川英治 「大岡越前」
...彼の悲泣は絃(いと)に宿って人の世の黒業白業(こくぎょうびゃくごう)を傷む曲となっていた...
吉川英治 「私本太平記」
...それにしても、わが夫(つま)は何処の野路を……?」思うにつけ、胸が傷む...
吉川英治 「日本名婦伝」
...樹は傷む顔も見せない...
吉川英治 「日本名婦伝」
...胸傷む思い出の道である...
吉川英治 「源頼朝」
...思っても効(か)いない事と知りながら胸が傷む...
吉川英治 「山浦清麿」
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