...毎年一ぺんは手いれをしないとレコードは傷むし...
江戸川乱歩 「探偵小説このごろ」
...作者自らの老を傷む憂鬱の影が暗くさし過ぎて...
薄田泣菫 「独楽園」
... 435頭大地に近づけてパトロクロスの死を傷む...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...『パトロクロスの死を傷む恨いさゝか晴らしたり...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...アカイア勇士食斷ちて死者を傷むは不可ならむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...天の返響地の叫び恨の聲か慰めか過ぐるを傷む悲みか來るを招く喜びか無常をさとすいましめか望を告ぐる法音か...
土井晩翠 「天地有情」
...湿気に傷む寒々とした部屋の中にて...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...お龍さん足が傷むだらうと私の鞋を解いて石でたゝひて呉れました...
楢崎龍、川田雪山 「千里駒後日譚」
...結び目の端つこの方が先に傷むものだ」「?」「髯面の四十男が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一瞥にさえ心の傷む風景だった...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...足首がまだひどく傷むからだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...倒れれば刀(とう)が傷む...
森鴎外 「鶏」
...しんしんと傷む心を...
吉川英治 「大岡越前」
...彼の傷む胸をなぐさめた...
吉川英治 「黒田如水」
...彼の悲泣は絃(いと)に宿って人の世の黒業白業(こくぎょうびゃくごう)を傷む曲となっていた...
吉川英治 「私本太平記」
...胸の傷むことであった...
吉川英治 「親鸞」
...樹は傷む顔も見せない...
吉川英治 「日本名婦伝」
...思っても効(か)いない事と知りながら胸が傷む...
吉川英治 「山浦清麿」
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