...内供は実にこの鼻によって傷つけられる自尊心のために苦しんだのである...
芥川龍之介 「鼻」
...誤解によつて傷つけられるやうな急所のない身になりたい...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...蛇が走つてゐる途中では傷つけられる危険はない...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...自分の弱味を見せつけられるほど自分の見え坊を傷つけられることはない...
大杉栄 「獄中記」
...幸福に傷つけられる事もあるんです...
太宰治 「人間失格」
...自尊心を傷つけられるのがお厭なんでしょう」ランジェは慌てて反抗するような身振りをやった...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「ふみたば」
...―――彼女は自分の内部にある母としての誇が傷つけられるように感じた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...身體が傷つけられるとき...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...身体が傷つけられるとき...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...矜(ほこ)りが傷つけられるとでも思ったらしく...
徳田秋声 「仮装人物」
...クリストフは自分の愛情を傷つけられると...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...自尊心が傷つけられるような弱点をも彼女には隠さなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...自信を傷つけられるということのない兵馬は...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうだとすれば裁判所のこうした堕落は被告にとっては品位を傷つけられることではあったが...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...多少ならず自尊心というものすら傷つけられる傾向があったので...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...傷つけられる鋭い刺なので...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...御息所は名誉の傷つけられることが苦しくてならないのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...傷つけられることも・進んで敵を傷つけることも・ころんだら最後起き上ることさえ・できずにいる有様を...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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