...凡ての人の現實的不一致が眞理の存在を傷つくるに足らねばこそ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...傷つくことがそんなに恐いのですか?」「そうじゃない」「そうです」私は昨日から漠然と感じていた一つの疑問がようやく私の心の中で結晶して来たのを感じた...
梅崎春生 「風宴」
...あなたさまの御冷酷に傷つくといえども...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...お互いの友情に傷つくような事があっては残念ですから...
太宰治 「新ハムレット」
...時に王族としての体面を傷つくることを知りつつも...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...父母より受けたる身体髪膚(はっぷ)を妄(みだ)りに毀(やぶ)り傷つくるは古人の戒むるところであるのに...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...然し要するに自他を傷つくる爆弾であった事も諍(あらそ)えません...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...そしてついには自ら傷つくものである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...近づけばいずれかが傷つくか...
中里介山 「大菩薩峠」
...心も傷つくのはあたりまえじゃありませんか」「ところがね...
中里介山 「大菩薩峠」
...傷つくもの十七名...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...夜必ずその棲所(とまり)に至り人を傷つく...
南方熊楠 「十二支考」
...狗声に応じ奴を傷つく...
南方熊楠 「十二支考」
...能く敵を傷つくべき牙と...
南方熊楠 「十二支考」
...幾分粘膜の傷つくことを防げるそうですが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...自分の態度によって女の名誉が傷つくことになってはならないと思うが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...鶏舎の群鶏(ぐんけい)がみな躁狂(そうきょう)して傷つく例もありますから...
吉川英治 「三国志」
...その胴体と四肢とは少しも傷つくことなく...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
便利!手書き漢字入力検索