...如何にも傲然と僕の顔や巡査の顔をじろじろ見てゐるのです...
芥川龍之介 「河童」
...三十一すると摩利信乃法師(まりしのほうし)は傲然と...
芥川龍之介 「邪宗門」
...けれども口調(くちょう)だけは相不変(あいかわらず)傲然と...
芥川龍之介 「路上」
...傲然として最も大きい恐怖の上に立つてゐるのです...
有島武郎 「水野仙子氏の作品について」
...傲然とかまえた叔父の顔を見...
伊藤野枝 「わがまま」
...いつも傲然として...
大杉栄 「続獄中記」
...傲然としたその態度...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...プーリダマスは傲然と大音あげて叫びいふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...そして自分の帰るのを待って火鉢の前に傲然と構え込んでいるその姿を見るような気がした...
豊島与志雄 「生あらば」
...傲然とした貴婦人(大抵おかめが多い)に...
直木三十五 「大阪を歩く」
...ある日、高師部で何を教えるのだろうと、教室にいると、その時間は内ヶ崎作三郎氏の英語の時間で、田舎の開業医みたいな肥った氏が入ってきて、傲然として、一同を睨み返した...
直木三十五 「死までを語る」
...一応の届出に対して、直ちに相当の会釈あるべきものと信じていた小役人が、ほかならぬ新撰組の隊長に向って逆捻(さかね)じとは意外千万、近藤勇は、傲然として、「拙者は無礼討ちの届出に来たものでござる、貴殿の取調べを受けるために出頭したものではござらぬ、取調べの廉(かど)があらば会津侯へ申し伝えられい」と言い捨てて、さっさと立帰ってしまった...
中里介山 「大菩薩峠」
...今や俄かに傲然と膨れ返らねばならぬ...
中島敦 「盈虚」
...傲然として出勤する途中であった...
蜷川新 「天皇」
...傲然として引揚げるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...傲然と腰掛けて控えていた...
正岡容 「寄席」
...」さう云つた顏をして山の峯はいつまでも押し默つて傲然と空を見てゐる...
横光利一 「悲しみの代價」
...傲然として窓の外の風景を睨(にら)んでいた...
横光利一 「上海」
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