...彼はそれを聞くと依然として傲慢な態度を持しながら...
芥川龍之介 「西郷隆盛」
...弟子はそれを見ますと、反つてこちらが恥しいやうな気がしたので、黙つてこそ/\引き返したと申す事でございますが、五趣生死(ごしゆしやうじ)の図を描く為には、道ばたの屍骸さへ写したと云ふ、傲慢なあの男が、屏風の画が思ふやうに描けない位の事で、子供らしく泣き出すなどと申すのは、随分異なものでございませんか...
芥川龍之介 「地獄変」
...先生が先生の所謂「新思想」もあんな傲慢な態度でなく研究して頂きたいと思ひます...
伊藤野枝 「S先生に」
...傲慢な男ほど、おのれの趣味をひねりたがるようである...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...新酒を飲み過ぎて――貨幣価値で十三銭――とう/\酔つぱらつた、こゝまで来るともうぢつとしてはゐられない、宮崎の俳友との第二回会合は明後日あたりの約束だけれど、飛び出して汽車に乗る、列車内でも話が二つあつた、一つはとても元気な老人の健康を祝福した事、彼も私もいゝ機嫌だつたのだ、その二は傲慢な、その癖小心な商人を叱つてやつた事...
種田山頭火 「行乞記」
...ある日のこと僕の目の前で僕の父親に傲慢な乱暴なことを云ったんだ...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「グロリア・スコット号」
...「傲慢な氣むずかしい子ですことね...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...」「いいですかね!」と若者は傲慢な微笑を浮かべて...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...罪を犯さぬつもりでゐる過ちのない傲慢な者より救はれ易いと云ふ意味が罪その物を肯定する教と見做(みな)された事も当然な事であつたが...
長與善郎 「青銅の基督」
...ドイツ式の傲慢な士官となり...
蜷川新 「天皇」
...日本を「傲慢な軍国」となし...
蜷川新 「天皇」
...俺は被告席に立たないぞ」そんな傲慢な宣言を...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...最も傲慢な圧制的な行動を採っているから4)...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...いやに傲慢なやつとして...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...堂々と男を客に招いて酒宴を催すのにはびっくりしたよ」「おまけにあの傲慢な男たちがみんな一目おいているからね...
山本周五郎 「いさましい話」
...……すこしの遅疑も躊躇もせずにグングン突き進んで来る傲慢なその態度に対する本能的な反抗心が...
夢野久作 「線路」
...黄煙草のけむりで太田ミサコは傲慢なわらいを浮べた顔をくもらせた...
吉行エイスケ 「女百貨店」
...この人は初めは傲慢な態度で...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索